2勝2敗で最終局を迎えたが、
なんと、ソフトの弱点を突いた阿久津九段が21手で勝ち、
3年にわたる電王戦初の人間側の勝ち越しとなった。
うーん・・・
なかなか味わい深い結果だと思う。
昨年のソフト事前貸出というルールのときから、
こうしたことはある意味予測されていたのだが、
昨年は、豊島さん以外は事前研究を十分には
していなかったようだ。
それに対して、今年は、若手精鋭が対局者
ということで、変なプライドなしに、
真剣に事前研究が行われたようだ。
今回は、事前研究にはまった時点で
ソフト側が投了してしまったのだが、
開発者の無念さはわかるとしても、
一将棋ファンとしては、
最期まで続けて欲しかったなぁ・・・
阿久津さんは、勝ちにこだわるよりは、
直球勝負のタイプと思っていたので、意外というか、
これはやはり団体戦のなせる業かと。
内心は忸怩たるものもあっただろう。
* * *
終了後の記者会見で、
「将棋ソフトは人工知能か?」
「将棋ソフトで開発された技術は他の用途にも使えるのか?」
というちょっと面白い質問があった。
今の将棋ソフトは、機械学習など
人工知能の研究の中で開発されてきた技術を利用しているが、
逆に、将棋ソフトによって開発された汎用性のある技術
というのはあまり無いのかもしれない。
そういう意味では、人工知能の一種、
と言えるように思うが、しかし、
今回わかったことは、人間の知能はやはりすごい、
ということだ。
やねうら王には、敗因分析+自己修正のような機能も
ついているらしいが、そいういう機能が今後発達して、
より人間に近づいてゆくのかもしれない。
他にも、いろいろ複雑な感想はある。
そういう意味では、
人間の知性と機械の知性を対比させるという
電王戦全体の最終局を飾る、
象徴的な結末だったのかもしれない。
ソフト開発者のみなさまも、
プロ棋士のみなさまも、
イベント関係者のみなさまも、
大変お疲れ様でした。
3年間、大変楽しませていただきました。
最新の画像もっと見る
最近の「将棋・ゲーム」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事