木彫りの鳥の独り言

ちょい悪爺の懺悔録

奥村チヨ

2021年10月14日 | 独善偏見音楽鑑賞記
 "折り鶴は飛べず口惜しや曼珠沙華

 皆さんいかがお過ごしでしょうか、ようやくコロナも収束に向かいそうですがさてどうなりますやら。
またぞろ選挙ですね、以前はそうでもなかったのに近頃、右から左まで政治家諸氏の顔つきが醜悪に
見えて仕方ありません、としのせいなんでしょうかね、、、まぁ、人のことは言えんけど。

さて、音楽の話です、AmazonMusic からiPhoneにダウンロードしたアルバムをBlueToothで
イヤフォンに飛ばして聴きながら10km程のちょっときつめのウオーキング、というのが私の日課ですが
定額利用サービスの恩恵で気に入ったら何でも気軽に取り込み飽きたらポイと削除、まるでお大尽に
なったみたいなもんで、、、先日、"ナイトクラブの奥村チヨ" という、どことなく危ない雰囲気のCD
があったので取り込み早速、翌朝というか夜中(4時前)歩きながら聴いた次第、、、

1970年7月16日、18日 京都ベラミでのライブ録音だそうで、自身のヒット曲やカバー曲など12曲入った
アルバム、京都ベラミと言えばあの山口組3代目組長がこのあとしばらくして銃撃され世に言う
山一戦争の発端となった昭和キャバレーの最高峰、チヨちゃんが酔客にマイク向けてデゥエットしたり
ホステスさんからのエールがかかったり、きっといろんな思いがあったんだろうけど必死に仕事してる感が
ひしひしと伝わってくるようなアルバムでした、奥村チヨの歌はさておき彼女自身のMCで紹介された
当日のバックバンドが、北野タダオとアロージャズオーケストラ、今も続く大阪を代表するビッグバンド
ですね、実は私の中学、高校のブラスバンドで2年先輩の Oさんがこの頃このバンドに在籍していたはず
なんです。

Oさんの家は中学校の近くで、いつも門の脇に黒塗りの外車が止まっている大きなお屋敷でした。
色白で端正な顔つき唇が薄くなんとなくニヒルなOさんは、私にとって憧れの名トランペッターでした。
O先輩の誘いで当時結成されたばかりの市のオーケストラに参加したものの、ワーグナーのタンホイザーの
大行進曲のスタッカートがどうしてもうまく切れず落ち込んだ思い出も、そしてそのオーケストラの
ピックアップメンバーで作ったジャズバンドに参加、コンサートでそのバンドがオープニングテーマに
していたラテンの名曲 "Without You" さびの部分のトランペットソロを吹くO先輩のかっこよかったこと
まさにめくるめく思い出です。
この"ナイトクラブの奥村チヨ" で聞こえてくるトランペットはきっとあの Oさんが吹いてるんだろうなと
しみじみと感慨にふけった次第、O先輩とはあのめくるめくジャズコンサート以来ついになんの接点も
ないままここまで来ましたが、先年彼は早くになくなられているとお聞きした次第、どういう人生を歩まれ
たんでしょう、夜明けの先触れの神秘的な色に染められた東の空を見ながらちょっぴりセンチメンタルな
秋の朝でした、、、。

閑話休題
今乗っている愛車が来年4月で2回目の車検なので乗り換えるつもり、いよいよこれが最後ですね。
最後の車なんだから先進的な車にしたいねと言う事で電気自動車にしようとあれこれと試乗した結果
航続距離 充電時間などに難があり、結局トヨタのミライというFCVに決めました、水素を使った燃料電池車
です、自宅から遠く無いところに水素スタンドがあるとはいえ、我ながら珍しもん好きやなあとは思います。
今月初めに発注しましたが、コロナの影響及び半導体不足により納車は来年3月以降になるとの事、おかげで
値引きは一切なしトホホです。
以上、相も変わらず煩悩にまみれた近況でありました。

"十月の夜更けのひとりにごり酒"