ある県の知事がパワハラ等で部下が知事対する陳述書を残してこの世を去りました。また、副知事も辞職しました。
最初によくある発言で、この知事は東京大学経済学部卒でその後、総務省入省している超エリートの方ですが、「記憶にございません」と何回も使いました。絶対に覚えているはずなのに、記憶がないなんて嘘(虚偽)じゃないの?と思われる方も多いかと思います。そんな賢い方の発言です。
私だって、何を食べたか忘れることはありますが、かなり前の出来事は覚えていますよ!
「偽証罪は、法律により宣誓した証人が“虚偽の陳述”をしたときに罰せられる罪です(刑法169条)。ここでいう“虚偽の陳述”とは、証人の主観的記憶?を基準として自らの体験と異なる内容を陳述することを意味します。
主観的記憶?(どんな記憶か私には分かりません)、つまり証人本人の記憶を基準とするというわけです。それなら、本当は覚えているはずなのに覚えていないというのは嘘になるのでは?とお思いでしょう。
「記憶にございません」という供述は、自己の記憶に反する虚偽の事実を証言するものではないため、虚偽の陳述という偽証罪の要件をみたしていないと法律上の判断になっているようです。
記憶にないと嘘をつくこと自体は、直接偽証罪で処罰対象とされていないのです。
この知事は、8月30日パワハラなどの疑惑を内部告発された知事(46)が、ついに百条委員会(県議会の調査特別委員会)に証人として出頭しました。
「部下に厳しく当たったのは県民のため」とパワハラ疑惑を一蹴し辞職の意思は無いようです。
では、この百条委員会とはです。
百条委員会(ひゃくじょういいんかい)は、日本の地方自治体における特別委員会の一種で、地方自治法第100条に基づいて設置される調査機関です。
この委員会は、特定の事案に関する調査を行うために、地方議会の決議により設置されます。
特徴的なのは、第100条委員会には強力な調査権限が与えられており、証人の出頭や証拠の提出を強制することができます。証人がこれに応じない場合や虚偽の証言をした場合、罰則が科されることもあります。このため、通常の委員会よりも厳格な調査が可能となります。
百条委員会が設置されるのは、重大な不正や違法行為の疑いがある場合などで、通常の調査では解明が困難なケースが多いのです。地方議会の中でも重要な役割を担っており、透明性と責任追及の観点から、住民やメディアの注目を集めることがしばしばあります。
東京都でもありました。豊洲移転問題でした。
通常の諸問題は、議会運営委員会で審議したり、各会派の代表者委員会で審議することもありますし、総務委員会など常任委員会が行います。
また、議員全体が参加して行う議会全員協議会全員協議会もあります。全協( 全員協議会)で行う場合は、その点は本会議と同じですが、法令に基づくものではないため、議案などの審議・審査は行いません。
知事(市長)などの執行機関から報告や説明を受けたり、意見を述べたりします。
しかし、今回は知事そのものが対象者ですので、特別委員会として地方自治法第100条により設置したのでしょう。
議会は一般的には「常任委員会」「議会運営委員」「特別委員会」に分けられます。
第百条委員会では、虚偽の証言や正当な理由がない証言拒否や記録の不提出に罰則があり、これらの行為が認められた際に「議会は告発しなければならない」とも定めています。
問題は虚偽の証言や記録です。前述しましたように、このような問題が発覚すると「記憶にない」とか「聞いていない」とよく使います。
叱責したかとの質問に知事は「記憶にない」と否定。「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない。「聞いていない」ということから、私は合理性があると思う」と答えています。
へぇ~知事たるものが、そんな簡単に記憶喪失?で成り立つのでしょうか?
一方で「私も完璧な人間ではない。一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない。大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」との発言もありあました。
昔の話しではないのに、記憶がすぐになくなる方が議員や知事などが出来るのでしょかね?
東京都議会の百条委は、築地市場からの移転を決めたその時の知事や元幹部らを証人喚問。やりとりが全国的に注目されたが、証言が食い違う一幕もありましたが、都議会は虚偽の証言があったとして元副知事ら2人を同法違反の疑いで告発しましたが、東京地検が不起訴処分としました。
何分にも素人ですので「百条委員会」「記憶にございません」は雑学の範疇ですので間違っていたらご容赦願います。
私もいつかはボケるのではないかと、日々忘れ物が無いように心がけています。
*画像・資料等はネットより拝借しております。お許しを!
yuki76