一月 一日(日)晴 初春の空ひらかれて光り満つ
一月 二日(月)晴 屠蘇の朝胃の腑へ沁みて箸すすむ
一月 三日(火)晴 初夢は見ずに迎える朝の声
一月 四日(水)晴 風はしり空にあらたな陽が昇る
一月 五日(木)晴(寒入り) 朝風が足を屈ませ寒に入る
一月 六日(金)晴 酉年の始まり寿ぐ松の内
一月 七日(土)晴 東京の朝早々と松明ける
一月 八日(日)曇 今朝の春忙しく済ます厨事
一月 九日(月)雲/晴(成人の日) 振り返る年月を明日へ初昔
一月 十日(火)晴 不器用なお太鼓結び初詣
一月一一日(水)晴(鏡開き) 鏡餅下げて大小どっち焼く
一月一二日(木)曇/晴 金箔の盃に星影浮かぶ
一月一三日(金)晴 宵の年いつしか遠く夜々走る
一月一四日(土)晴 着ぶくれて土産袋をやっと持つ
一月一五日(日)晴(小正月) 木枯らしに行くて阻まれ帰り道
一月一六日(月)晴 寒中の曇り硝子に朝ひかる
一月一七日(火)晴 繰り返す地底の叫び松過ぎる
一月一八日(水)晴 枯芒未だ囲われ立ち入れず
一月一九日(木)晴 寒の雨大粒小粒の雲の層
一月二十日(金)晴(大寒) 二十日正月冷蔵庫の隅覗き見る
一月二一日(土)晴 寒の空朝陽とともに水ぬるむ
一月二二日(日)晴 初御空遠く太古の地に立ちて
一月二三日(月)晴 寒の水こころに喝を入れられて
一月二四日(火)晴 路地抜けて山茶花の白さ目に沁みる
一月二五日(水)晴 応探し風は枯れ木を鳴らすのみ
一月二六日(木)晴 駅と駅エスカレーター寒の朝
一月二七日(金)晴 藪柑子樋から水の音止まり
一月二八日(土)晴 寒晴れの芝大門に東京タワー
一月二九日(日)晴 踏切りの音の遮る冬帽子
一月三十日(月)晴 今日がまた昨日に追われ一月尽
一月三一日(火)晴 薄氷溶けて裏道忘れ水
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