曇りのち晴れ
2月8日(土) 雪 朝の町音なく積る春の雪 若布汁沸き立つ鍋の遅き昼(若布汁)
曇りのち晴れ
2月9日(日) 曇り 別れゆく旅立ちの朝名残の雪 覚えては忘れ新たに山椒の芽(山椒の芽...
曇りのち晴れ
2月10日(月) 晴れ さらさらと淡雪の花朝に散る 棘を割り雲丹をすくえば波遠し(雲丹...
曇りのち晴れ
2月11日(火) 曇り 雪解けの闇を翔けゆく風の鳴る 青々と海の底よりめかぶとろろ(...
曇りのち晴れ
2月12日(水) 曇り 淡雪の残る小さなビルの影 シチュー鍋タッチで沸いて浅利開く(...
曇りのち晴れ
2月13日(木)曇り 朝の空重く早春の風厳し 菜の花の黄に弾かれて朝の水(菜の花)
曇りのち晴れ
2月14日(金) 雪 銀の朝星を踏みしめ春浅し 山葵漬富士のふもとの渓の声(山葵漬)
曇りのち晴れ
2月15日(土) 曇り 目覚めれば樹氷の朝を町の隅 溶かしては固めてバレンタインチョコ...
曇りのち晴れ
2月16日(日) 晴れ 旅立ちと別れを告げて梅香る 初蕨乗せて蕎麦膳なごむ夕(初蕨)
青葉抄2月
* * * 初春に濁世を清め空晴れる 屠蘇袋静かに開けて邪を除け...