針と糸

ぶん太の最後の日のこと◇

小っちゃい頃のぶん太と小っちゃいクレート

 

愛犬ぶん太が亡くなる日、こんな感じでした

食事量が減ってだんだんと筋力も落ち
2・3日前あたりから自分で歩いたり立ったり起き上がれない状態でした
それでも、少し助けてあげれば自分でお水を飲み
オシッコしたりもかろうじて出来ていました

朝も特にこれと言ったトラブルもなく日中もいつも通り
私は午前中仕事、主人は休日
天気もいまいちで寒いので、お家でボケボケと過ごし
ぶん太も穏やかにリビングで爆睡

変化が現れたのは
夜ごはんを終えてくつろいでから、寝ますかね~と
寝かせているぶん太をベットに移動する為
抱き上げた時でした

予兆:大量の便

ぶん太の寝ていた毛布にべったりと大量のうんち
(臭いもクサくなくてまったく気づかなかった)
飼い主の私は、それを見てびっくりしたものの
歩けなくなったし、自分で起き上がるのも難しくなったのだから
お漏らしも仕方ないかと
そろそろオムツも使ってあげた方が良いのかなとか
ただ、
もう固形の食べ物をほとんど食べていないのに
こんなに大量に便が出るものか・・・と
いわゆる「タール便」というものを思い浮かべつつ
でも凄い下痢でもないし血便でもないし普通の範囲の便だよね・・・
などと嫌な予感を打ち消して・・・

あとから考えるとやっぱり
ぶん太には排泄の意志がないうちに
筋肉が緩み便が出ていた状態だったのだと思います
筋肉や腸の動きが低下していたんでしょうねこの時もう

それでも、ぶん太の意識はしっかりしてケロッとしているので
とりあえずお風呂で主人に支えてもらいながら
お尻の汚れを洗い流し、寝かせてドライヤー

若干息が上がったぶん太の呼吸が落ち着くまで
リビングに寝かせて様子見
(この時、寝ているぶん太が私の姿を探すように顔を上げて
じっと視線を合わせて見つめてきたんです
これっていつもオシッコしたよと知らせに来たり
気持ち悪くて吐く前に、なんかおかしいと知らせにくる時に良くやる
何か私に訴えている時のしぐさで
たぶん、自分の体がなんかおかしいと言いたかったんだと思います)

少し呼吸が落ち着いたところで
寝るためにベットに移動して寝かせ
いつものように
みんな同じ部屋で就寝

いつかのお昼寝の時に撮った写真。私が眠る時にみえるぶん太の寝姿。のぞき込むと目を開けるけど絶対起きない:笑

最後の最後:苦しい呼吸と鎮静剤

なかなかぶん太の呼吸が落ち着かず
(この時点では、夜が明けたら連絡して往診の先生に来てもらおうと
私と主人は話していたのですが)
徐々に呼吸は苦し気になっていき
これはもしかしてと焦りながら見守り・・・

前もって用意してあった鎮静剤 をあげれば少しは楽になるだろうと
シリンジに入っている1回分の鎮静剤を与え
5分程で、苦しさにこわばっていた体がだんだんと楽になり
それにともなって呼吸も穏やかに
落ち着きを取り戻したようにみえました

ホッとしてまたしばらく見守っていたら
すこしのけぞるようにカッカッと短く1・2回息を吐きだした後
スースースーと静かでとてもゆっくりと深く長い呼吸を3回しながら
眠るように息を引き取りました

息を引き取った瞬間も苦しみもだえずに穏やかでした
そのまま寝かせたまま、いつもどおりにみんなで同じ部屋で寝ました
あまりにもいつも寝ているような顔のぶん太を見ながら
朝になったら、ひょこっと普通に起きてくるんじゃないかと馬鹿な期待を
半泣きしながら横になってました・・・


これがうちの愛犬ぶん太の最後
穏やか過ぎるほど穏やかで、優しい
ぶっちゃけ、息を止める瞬間より
その前にじっと私の目を見つめてきたぶん太とのあの時が
とても大事に思えてなりません

翌日は、私は午前中仕事へ、主人は仕事を休み
(午後には、火葬へ~)◇◇


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