多嘉良が娘を東京の
児童専門クリニックまで連れて行った。
(私は今、検査入院中)
娘の知能・心理検査が終わり、
IQは138でギフテッドということだった。
芸術や音楽の面で才能があるという。
精神年齢は18才程度、偏差値だと75程度、
「大学時代にゴロゴロといたレベル」と
ターチン。
短期記憶がそれほど優れているわけではないので、集中してやらなければ、ただ秀才レベルで落ち着くらしい。
言語性IQと動作性IQの差が大きくあったわけじゃないんだけど。
(差があると発達障害)
ギフテッドの中の2Eと呼ばれるもので、
興味関心が閉塞的で、
受け答えなどが一方通行、
同じ作業に長く集中していること、
などから
自閉スペクトラム症(ASD)とのこと。
脳に特性がある。
もっと色々と診断基準があるんだけど。
母子手帳を多嘉良に持たせたので、先生方は
目を通していたそう。
段階的な発達の記録を、細かく書いていたので。
赤ちゃんの頃、長時間寝てるだけでほとんど泣かず、母乳が欲しくてもライライ(呟き)言うくらいで、とにかく手がかからなかった。
0才から絵筆を握りしめ、
3才で漢字を書いたり、
簡単な計算はしていた。
言葉はかなり早かった。
先生によると、周囲の大人の言語をあっさりコピーして、すぐに発せる子がいるらしい。
でも場面に応じて出せるかどうかは、また別の話。トンチンカンな形で発するけど、何しろチビなので、
そんなもんかと思った。
保育園にいる先生、子供たちの名前を
年上、年下関わらずフルネームで覚えていて、
人によっては漢字で書いて教えてくれる。
それが3才くらい。
ロッカーやコート掛けの記名を目で見て、
字の形をそのまま覚えるそう。
パッと見た複雑なものの絵を描いたり、ブロックやパズルが、平均的な感覚よりは得意だったとは思う。これも3才時。
が、多嘉良の子だしな…と内心思っていた。
育てにくいかもと感じた時期は、同じく
3〜4才。夜驚症や突発的な癇癪。
普段は淡々とした子なのに、
いきなりエクソシストに出てくる、
憑かれた人のようになる。
そうなると、長くて30〜40分は
話が通じない。
言葉の理解力はあるのに、宇宙人のように
なってしまう。
ASDは脳の特性で、それを活かした教育に
切り替えないと二次障害を引き起こす。
現在は抑うつ状態。
学校の活動に対して、
疑問を持っているけれど
言語化できない様子。
ギフテッドは流行り言葉みたいなもの。
判断基準が世界的に決まっていない。
その言葉で親を安心させたり、
それに付け込んだカウンセリング商売も
横行している。
だから、多嘉良は適当に
「はいはい」という感じ。
娘が送ってくれた診断書の写真。
学校と、フリースクールに提出するので
頂いたそう。