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大雨から1ヶ月目の被災報告

先月8月11日からの大雨で被災いたしまして、自宅は床上浸水1m。
ようやくローンが終わった愛車も水没。
先日も、朝から畳の陰干しをしてました。
ということで、今後の参考に、被災記録を残しておきます。


■8月14日 土曜日
深夜2時頃、玄関先まで浸水。
お天気サイトの降雨情報では、そのまま1日中強雨が続くとの予想になっており、床上浸水50㎝を想定して準備することにしました。
まずは、体力がある内に畳を、そしてお位牌等仏具を2階に避難。
それから、2日程2階での隔離生活になるかもと思い、食料と水、ポットにお湯、タオルや着替え等を準備しました。
水は、飲料水とは別に生活水として18リットルのポリタンク2個程準備してましたが、結局あんまり使いませんでしたね。

その後、家電や家具の中身を膝より高い位置に上げていったんですが、結局は腰まで浸水したんで、読みが甘かったなと。
家具等はひっくり返って泳いでおり、上に乗せていたものは水没。
大きめの冷蔵庫ですら浮かんで倒れており、電気系統がダメになって使えなくなりました。
ちなみに、冷蔵庫の中身は保冷剤等と一緒にクーラーボックスに移してたんですが、夏場でしたし1日程しか保てなかったですね。
冷凍してた食品を1個1個新聞紙に包んでたらもう少し違ったかもと、後で思いました。

そうこうしてる内に、朝5時頃には床上に水が流れ込み始めました。
(ちなみに、水害常襲地帯にあるウチの玄関は地面から3段ほど上がってまして、玄関から床までがさらに2段上がっているので、地面から床上までは約1mあります。)
ジャバジャバと歩きながら、家中の家電のコンセントを抜いて回ってたのですが、コンセントの高さまで水没した時点で停電。
ブレイカーも戻らず、ウチはオール電化にしているので、コレで一気に何も出来なくなることになりました。
これ以上水に入ってるのは危険だと判断し、2階に待避。
翌日水が引いて、コンセント内が渇くまでの約1日半は停電したままでした。
やっぱり、懐中電灯は必須ですね。
無いと、夜が全く動けなくなります。
あと、唯一の連絡手段である携帯電話が充電ができない状況になりました。
遠方の方からご心配の連絡をいただいたりしたのですが、充電が切れてしまわないかと内心ヒヤヒヤです。
昼間は2階から外の様子を見たりしてたのですが、消防署の救命ボートが出動しており、それで避難された方もいたようです。

一番大変だったのはトイレですね。
介護用の簡易トイレがあったので何とかなったのですが、リアルな問題として、貯めとくようには出来ていないので処分が必要になります。
その辺りは、災害時の簡易トイレを調べれば出てくるかと思うので、そちらを参照ください。


■8月15日 日曜日
朝6時頃、水が引いて最初に行ったのは、家の換気。
状況確認がてら、家中の窓を開けて回って、換気を行います。
それと、水の確認。
幸い水道には影響がなかったので、洗面所を清掃し水場を確保。

次に、トイレの確認。
1階のウォシュレットは水没し、電気系統の故障により動かなくなってました。
幸いウチは農家で汲み取り式の外トイレがあるので、水で流して清掃し、使用できる状態へ。

次が、車の確保。
片付けにしろ買い物にしろ車は必須ですし、移動手段がないというのは孤立した感覚になってしまいます。
朝から知り合いの車屋さんに連絡。
水没車輌の運搬と代車の手配をお願いし、お昼には軽トラック1台を確保。
近所のコンビニも水没していたため20分ほどかけて隣町まで行きましたが、おかげで夕食は2日ぶりの暖かい食事となりました。

以外と大事なのが、洗濯機。
洗濯機は倒れてなければ問題ないらしく、外に置いていた洗濯機は使える状態でした。
これで浸水した衣類等をドンドン洗濯することができ、また着替えも確保できます。

バタバタと対応したのが、浸水で倒れた農業用軽油のドラム缶を起こす際に、軽油がこぼれたのに気付かず、用水路に流れ込んでいたもの。
近所の方から連絡があり、急いでロープと毛布で簡易なオイルフェンスを作り、市環境課への連絡と、消防団に吸着マットをもらい対応。
大事には至りませんでしたが、改めて水害によって油流出を起こさないように注意が必要だと思いました。

後は、とにかく片付け&清掃。
家中がひっくり返って散乱した状態で、何が落ちているか分からないので、家の中で活動するのに靴が必要になります。
いざ片付けに取りかかっても、別の所が目に付いてしまい、そちらに手を出すと、また別のところが・・・の繰返しで、全く効率的に進みません。
分かっちゃいるけど、どうしてもつまみ食いみたいな片付けになってしまいます。

タンス等は水を含んで開かないので、電動ノコなんかで解体して処分。
これは隣家の親戚の方が手伝いに来られてて、ウチも一緒にやってもらいました。
TVも水没し、HDに保存してあった思い出の映像等は全て消滅。

床は泥水に1日浸かっていた状態なのでヌルヌルと滑り、全く渇かず、異臭もします。
フローリングは、表面を水で流して拭き掃除をし、その後扇風機で送風して、ちゃんと渇くのに2週間くらいかかりました。
畳の間は、床板を剥いで床板&床下を乾燥させるのに一月ほどかかります。
畳は重ねておくと湿気でカビるので、先日の畳の陰干しとなる訳です。

日が経つにつれ地味にキツかったのが、給湯器が直るまでの2週間ほど風呂に入れなかったこと。
近くに温泉があるのですが、お気に入りだったマイ温泉セットが行方不明になってしまい、新しい道具を買ってまで温泉に行く気にはなれませんでした。
夏場だったので、朝に冷水シャワーを浴びてたんですが、風邪引きそうになってしまい、素直に温泉に行くことに。
やはり湯船に浸かると、疲労回復するような気がします。


最後に、今回の経験から思いついた事を書いておきます。

①携帯電話の充電手段を確保しておく
災害時の携帯電話は、命綱になります。
外付けのバッテリーとか、電池式の充電器とか、準備して置けば、それだけで不安が解消できます。

②キャンプを趣味にする
避難生活において、明かりの確保や調理や食事ができるという状況は、安心感が違います。
家に、すぐに使えるキャンプ道具があるという事は、既に避難準備が出来ているのと同じ意味になります。

③収納は被災時を想定しておく
家具は基本移動するようには出来ていないため、避難時の対応が大変です。
浸水後の家具の廃棄となると、水を吸って膨張し重くなっているので、その大変さが跳ね上がります。
プラスチックの収納ボックスを積んで収納し、浸水時には並べて浮かせるようにした方が、対応が早く労力も少なくて済む気がします。
まぁ、コレについては、好みが分かれるところでしょう。


最近は、梅雨という時期が曖昧になり、一時期騒がれていたゲリラ豪雨という言葉も、最近はあまり聞かない気がします。
逆に、今回メジャーになったのが「線状降水帯」。
これは、平成26年の広島豪雨の時から使われ出した気象用語だそうです。
いずれにしろ、私達が習った日本の気候とは、今は完全に別物になっている気がします。
これまでの常識に囚われず、準備しておく必要があるようです。

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