私がこの病の名前を付けられてもう13年くらいになるのかな?
その頃はまだ『精神疾患』はかなりマイナーな病気。
「精神病=頭がイカれてる」という偏見。
でも、私は毎晩眠れず、死ぬ事しか考えられないしリストカットやボディカットを繰り返す毎日。
そんな毎日から抜け出したくて、思い切って精神科の扉を叩いた。
診察の前に詳しい話を担当の人に話して、先生に診察して貰った結果。
『鬱病・パニック障害・自律神経失調症』という名前が付いた。
安心した。私だけがおかしい訳ではなくて、たくさんの人がこれと同じ病気に苦しみ、悩み、お金を出して薬を貰って飲んでいる。
そして何よりこの症状が病気だということに安心した。
それからは薬を飲み、夜は眠れるようになったけど、まだ病んだ精神はすぐには回復せずに、睡眠薬を一度に30日分飲んで自殺しようとしたりを繰り返した。
ある時は、橋から身投げをしようとしたり、包丁で脈や太い血管を傷つけてみたり、首を吊ろうとしてみたり。
どれも失敗したから今も生きてる訳だけど。
自殺未遂を繰り返してわかったことは『人間はそうそう簡単には死なない』という事。
血管を傷つけて死のうとしてみたけど、カッターや包丁では皮膚の表面は傷つけられても皮膚の下にある血管までは届かない。
注射の時に意外と深くまで針を入れなきゃ血管に届かないことを考えれば包丁やカッターやカミソリで死ねないのは当たり前。
よく、ドラマでお風呂で手首をカミソリで切って死んでいる映像があるけど、あれは100%ありえない。
なぜならば、カミソリの刃よりも皮膚が厚いからカミソリなんかでは大量出血する太い血管まで達しないから。
首吊りはやり方次第では成功確率は高いけど、今の部屋の構造では死ぬのは不可能に近い。
まず、首を吊る為に紐やロープを引っ掛ける場所がない。
人の体重はだいたい一般的に50kgとしても、その重さを支える柱や欄間はない。
洋風の作りでも梁が剥き出しの天井出ないと体重を支えられない。
万が一首吊りが成功しても人間が意識を失くして脱力すると紐にかかる重さは増える。
首を吊っても死ぬ前にロープが切れるか、支えが折れるかして生きたまま地面に落下するのが現実だろう。
しかもそれで、首や足や腕などを怪我したら余計面倒な事になる。
自殺しようとして「死ぬとこだった」とか助かって思う場合が多いはず。
ニュースで自殺者数が増えているなんて言ってるけど、死ねるのは何百万人に数人だろう。
今、これを読んで自殺を考えてる人。
私は貴方じゃないから死ぬのは止めません。貴方の人生です。好きにしてください。
但し、自分が死んだ後の事は考えていますか?
火葬されて、盛大な葬式を望みますか?家族葬を望みますか?
万が一死ねなくて、かろうじて生き延びた場合延命措置を希望しますか?
誰かに自分の死を伝えたい人はいませんか?
人が独り死ぬと、周りの大勢の人が迷惑をこうむります。
そのために、遺書やエンディングノートを書き残してから死んでください。
死ぬのは貴方の勝手ですが、その後の処理をするのは大嫌いで憎いと思っている周囲の人です。
もちろんお金もかかります。
孤独死ならば特殊な清掃業者に頼まなければなりません。
そこまで考えていますか?
死ぬのは貴方の勝手。後処理は他人任せなんですよ。
だから私は死ぬのを諦めました。もちろん震災にあって未来ある生きたいと願う若い人が死んで、『死にたいと』強く願う私が生き残った皮肉の様な出来事が、大きく影響しているとは思います。
生きてる事に意味なんか無いですよ。
探すだけムダなこと。
それでも生きてれば良いことある場合もありますよ。
まぁ、死ぬのは貴方の自由ですが周囲に迷惑を掛けるということは忘れないでくださいね。