健康と鍼灸マッサージ in キュアーズ長町 season 14 宮城県仙台市太白区長町七丁目にある鍼灸マッサージ治療院

ぴーちゃんによる鍼灸マッサージ雑学と独り言・14年目&食いしん坊な食べ歩き日記とクライミング雑記

長野・日本選手権の旅 その1日目

2011年10月25日 | クライミング
10月22日(土曜日)、我々夫婦は長野県北志賀高原で開催される「第3回 視覚障害者クライミング日本選手権」に出場するため、朝5時起床で小雨の降る中をJR長町駅から東北本線の始発電車に乗って出発した。
新幹線は6時25分発の「はやぶさ」。
実はこの「はやぶさ」に乗れるのが楽しみでならなかったのである。
乗ってみると、さすがは新型車両である。
シートの座り心地も良く、前のシートとの間隔が広くなっている感じ。
仙台駅を出発し、乗り換え駅の大宮を目指す。
早朝ではあったが、腹が減っては戦は出来ぬとばかりにモリモリと買ってきたパンを食べる二人。
のんびり列車のたびを楽しめるわけも無く、アッという間に大宮駅に到着。
大宮からは長野新幹線で長野を目指すわけだが、乗り継ぎの時間が30分以上あったので、一旦新幹線改札を出て、駅構内の喫茶店にてコーヒーブレイク。
8時18分発の「あさま」は行楽で長野を目指す人々で満席状態。
こんな時ほど指定席を取っていて良かったと思う瞬間は無い。
途中、高崎駅で上り列車の車両故障により、ホームが塞がっているため入線待ちをしますとのアナウンスがあった。
我々は時間に余裕があったので、少々の遅延は問題なく、無事に長野駅到着。
長野でまずしなければならないこと、それは長野電鉄長野駅の確認。
これは、後続の新幹線でやって来る、小林さんと高知チームと合流、信州中野駅を目指すためだ。
長野電鉄の駅はJR長野駅から少し離れている上、、地下鉄のように地価ホームの構造駅。
これは下見をしていて正解だった。
駅確認後、我々夫婦は長野旅の第一の目的、善光寺を目指す。
バスがたくさん走っているようではあったが、雨降りなのでタクシーを迷わず利用、善光寺大門前まで送ってもらった。
仲店通りを左右に見ながら、大きく立派な山門をくぐる。
本堂に入り、お階段巡りをする。
なるほど、これが御本尊と繋がっているのかと感心しながら、お願い事をする。
ゆっくりとお寺を眺めたいところではあるが、12時07分の特急電車に乗らなければならないのでササッと見学。
仲店通りで土産を買い、少し早めの昼食を蕎麦屋さんで摂る。
さすがは蕎麦の産地、とても美味しい。
美味しい蕎麦を頂いていると、携帯に小林さんから電話。
話によると長野新幹線が3時間ほど遅延していて、長野駅到着が12時27分になるとのこと。
当初の予定を大幅に繰り下げて、新たにスケジュールを組み直す。
おかげで、我々は善光寺を再び参詣。
六地蔵や山門の大額の解説を全く関係のないツアーに混じってガイドさんから受けたり、境内を散策したりと、善光寺を堪能することが出来た。
そうこうしているうちに待ち合わせの時間が迫ってきたので、再びタクシー利用で長野駅に。
長野駅に着いてみると、遅延した長野新幹線の影響か、改札前、みごりの窓口は大混雑していた。
まずはイタリアへ一緒に行った井戸本さんを見つけピックアップ。
続いて出てきた小林さん、高知チームの前岡夫婦と中越さんの4人もピックアップ。
どうにか合流し、昼食を摂る。
5人は新幹線の中を3時間も立っていたせいで、既にお疲れモードである。
13時半くらいの長野電鉄に乗って我々7人は信州中野駅へ向かう。
電車の中では、上手い具合に向かい合わせで座ることが出来、高知チームと1年ぶりの再会、近況とクライミングの話で盛り上がる。
50分ほどの乗車時間を経て、信州中野駅到着。
ここで東京から来た長谷川さんとも合流、駅前へ迎えに来てくれていた、大会会場ホテルの送迎バスに乗り込み、一路会場へ。
信州中野駅から大会会場の体育館までは約40分。
途中、車窓からはリンゴ畑、色づき始めた山々、冬になれば動き出すスキー場のリフトが見える。
車内では、電車だけでは足りないとばかりに話が盛り上がる。
遠いはずの道のりも、アッという間に会場へと到着する。
体育館入り口で選手受付を済ませると、そのまま2階のアイソレーションルームへ連れて行かれる。
アイソには先着の、イタリアへ一緒に行った岩本さん、大阪の黒澤さん、規定年齢に達して公式戦デビューの翔君、神奈川の福本さんが待っていた。
急いで着替えを済ませると、長野県山岳協会会長が来室、大会挨拶をされた。
その後、セッターの木村さんより予選ルートの触知図が配られ、ルート説明が始まる。
皆、真剣に説明を聞きながらルートを想像する。
体育館内では日本選手権の女子予選が行われており、少し時間が押し気味。
我々ブラインド予選は16時半くらいになりそうだとの予想。
30分ほど時間があるので、各自ウォーミングアップをしたり、ルートを憶えたりして時間を過ごす。
そして時間となり、、いよいよ体育館内へ移動。
登攀順を控え室で待つ。
いつものことながら、自分の番が回ってくるまで、緊張感が高まってくる。
今大会予選の登攀順は最後の11番目。
10番目は今大会が初コンペという高知の中越さん。
彼の緊張もなかなかだったようだ。
いよいよ登攀順が回ってくる。
いざスタートホールドに取り付くと、いつもと同じく緊張感が消えていく。
むしろ落ち着いて壁と対峙出来ていく。
90度、105度、120度と、高度が上がっていくほど被っていく。
120度の壁、下部の4ホールド並びをクリアし、中間部の両ポケットに左手が掛かる。
これを右手に持ち替えて、足を決め、さらに左手を伸ばして次のホールドを取りに行こうとしたところでフォール。
順調に高度を稼いで行っていただけに、非常に口惜しい。
後から成績を聞くと、22+で同じB1クラスの岩本さんと同率だったことが判明。
だとしても、あと2手くらいは高度を上げられたはずと、悔やまれる。
予選は、完登者5名が翌日のブラインド決勝進出となった。
その後、ホテルへ移動、荷物を部屋へ置いて、全員で食堂へ向かい、楽しい夕食となった。
食堂では小林さんのヨセミテ挑戦の話や、フランス遠征の話にと、クライミング談義に花が咲く。
話は尽きないが、いつまでも食堂を占拠しているわけにもいかず、皆で大浴場に行くことになった。
ブラインドクライマーは話好きが多いこともあり、大浴場でも湯船に浸かりながらクライミング談義に再び花が咲く。
のぼせない程度で風呂を上がり、尽きない話は小林さんの部屋で続く。
結局、全員がビールやウイスキー、お菓子、おつまみを持ち寄って宴会に。
普段は滅多なことで交流できない高知チーム、大阪の黒澤さんと親睦を深める。
楽しい時間は瞬く間に過ぎ去り、、夜も0時を回ったところで解散。
視覚障害者であっても、そのクライミングに対する情熱は頼もしいものがあった。
いつものことながら、長い長い1日はこうして終わった。