先日直売所でお客様に南瓜を選んでほしいとお願いされました。
本当は去年うちが出していた南瓜が食べたいんだけど・・・との嬉しいお言葉でしたが、うちの南瓜は8月上旬まで仕上がりません。
自分が採ったものならなんとか選べますけど、他の人が採った南瓜を選ぶのは・・・実はかなり難しいんです!
そんな中、なんとか精一杯美味しそうなのを選んでおきました。
そこで、今日は美味しい南瓜の選び方について書いてみようと思います。
京丹後の栽培ごよみにはえびす南瓜の収穫は開花してから50日前後とあります。
6月上旬の平均気温が20度を切るころに開花して50日後に丁度積算温度が1,000度ほどになるので、完熟果を採ってくださいね、ということです。開花が遅ければ平均気温が高くなるのでそれだけ早く完熟します。大佳農産は開花が6月中旬なので、収穫は7月25日ごろということになります。
普通はもう少し前の可食期に入ってから収穫してくださいとあります。
完熟してから収穫するのが京丹後クオリティ(*'▽')
消費地から遠い場所にあるので、葉物などは弱い、だから保存できる食材をできるだけ美味しく仕上げようという意味なのでしょうね。
ただし、完熟期に入ってから収穫するというのは栽培期間が長いということで、結構なリスクです。
病気で弱る可能性が高くなりますし、それ以上おいておくと今度は日焼けして腐りやすくなり商品価値ががくっと下がる、というよりもう出荷できなくなってしまいます。
全部一度に花が咲くわけでもないので、いつ採るかの見極めはとても重要です。
研修で社南瓜を収穫する目安はエボがコルク化したらと教えられました。
エボというのは、ヘタのことです。
南瓜のエボを見たことがない方のために写真を載せておきます。
緑だったエボに筋が入ってコルク化が始まっています。これだとあと数日から1週間ほど待った方がいいかもという感じです。
これぐらいで採ってしまうと、味の薄いべちゃっとした南瓜になってしまいます。
下の写真は坊ちゃんでえびすより数日早く熟す品種ですが、ぐるっと全体にコルク化していれば収穫どきです。
これを3段ほどに積み上げて、1週間から10日ほど風をあてて乾かすとでんぷんが糖に変わって甘味が増します。これを追熟といいます。
直売所などでエボが緑色の南瓜を見かけたら、すぐに食べないでエボが乾くまで待ってくださいね!
追熟が終わったら今度は乾いたタオルなどで吹き上げてようやく出荷できるようになります。
写真は去年の追熟中のくり将軍です。
つやつやほくほくで人気の高い品種です♪
ただし、実際に店頭に並ぶときには収穫してから時間が経っているので、どのタイミングで採ったものでも皆コルク化してしまっています。ですから収穫したときにどれくらいコルク化していたのかを見分けるのは至難の業なのです。
写真は追熟が終わったえびすです。ちょっと日焼けしているぐらい畑で完熟してますね。
エボの周りと中心で質感が違うのがわかりますか?
完熟して採った南瓜のエボは、周囲がコルク化していて真ん中は生の状態で切りますので、乾いた後も外側は少しふわふわしていて、真ん中は固い状態です。
もっと乾かすと全部カチカチになってしまいますが、形はこのままです。
収穫したときにどこまで熟していたか、見分けるのはなかなか難しいのですが、完熟してから収穫した南瓜のエボの形を覚えておいてくださいね!
美味しいカット南瓜の見分け方は・・・またの機会に!
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