花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

吉例顔見世大歌舞伎 夜の部

2014年11月04日 | 歌舞伎
吉例顔見世大歌舞伎
初世松本白鸚三十三回忌追善

今回の話題は、勧進帳の弁慶を市川染五郎が、初役で勤めるってことでしょうか。
公演前から染五郎はマスメデイアに出演してこの勧進帳をアピールしていた。
曽祖父七代目松本幸四郎弁慶役者と言われ約1600回、祖父である初代松本白鵬もちろんだが
父九代目松本幸四郎も弁慶を1100回と演じるすごさ。
七代目松本幸四郎は九代目市川團十郎の門弟として、歌舞伎十八番の勧進帳を勤めたのかと。
そんな家に生まれて、染五郎なかなか弁慶やらないなあ。できなくないと思うんだけど線が細いからかなあ?と
なんでやらないんだろうなあ?
祖父白鵬の兄弟である十一代目團十郎の孫である、現海老蔵も、
二代目松緑の孫である現松緑もすでに弁慶として舞台に立っている。
それぞれの個性で見せる若手弁慶。一昨々年七世松本幸四郎襲名百年ってことで染五郎、松緑、海老蔵が一緒の舞台にたった。
この時3人交互に弁慶やればいいのに・・・とすら思っていたものの、その願いは叶わず。


今回ようやく時が来たってことらしく染五郎が弁慶で、富樫に幸四郎、義経には叔父の中村吉右衛門さらに息子の松本金太郎が太刀持ちと
三代共演ということでも話題にならないわけがない。本興行では戦後24人目の弁慶なんだそうな。

夜の部はその勧進帳の前には
白井権八 菊之助、幡随院長兵衛 松緑での「御存鈴ヶ森」
菊之助の白井権八は、美貌の若侍であって品がある。
鈴ヶ森で大勢の雲助(くもすけ)にからまれて、剣が立つゆえ雲助をバッタバッタと切り倒す。
そこにやってくる幡随院長兵衛。
俳優祭の時に幡随院長兵衛を尾上左近、松緑の息子が演じて見せた。
誰もが将来大物になるだろうと左近の幡随院長兵衛に感心したのだが、
松緑の幡随院長兵衛。台詞の中に出てくるその長兵衛は、おおおじ(だったかな?)、だったり麻布の伯父だったりと大物そこにありきで、ちょい爽やかにさえ見えてしまうかんじあり。今後に期待ですが、やはり左近のパパ。横顔似てました(笑)

そのあとに勧進帳
冨樫と義経が大きかった~。
いいとかわるいとかの前にでかい!威風堂々。
染五郎の弁慶。悪いわけじゃないけれど、小粒に見えてしまったのは冨樫と義経のせい。
この義経に四天王はもちろん弁慶も力及ばずじゃないか?って
弁慶が、富樫から義経を守った後、並び手を差しる義経との関係は、今迄の勧進帳とちょいっと違うぞ!とすら思ってしまった次第。

今回富樫か義経どちらか若手でもよかったんじゃ・・とも思えましたが、
そこにある緊張、新鮮さで見せる弁慶。今後どんな弁慶になっていくのか、ある種今迄と違う弁慶をみたように重います。今後が楽しみです。

中日以降でもどこか変わっているように思えます。
ただ場面で一番輝きを放ったのは、冨樫と義経が見えなくなって、六法で義経らを追いかけていく場面。
自分のサイズの素敵な弁慶見せてくれてました。

最後には顔見世でどっぷり菊五郎がすしやのいがみの権太を見せてくれました。
最近みたのは、関西バージョン仁左衛門のいがみの権太・・・そんなきがしてならないのですが、
関西と違ってのすっきりさは、菊五郎さんならではというところでしょうか。
オケをもって、花道に向かう権太はちょいっとお年だなあ。と感じてしまったものの、
それ以外は、チンピラモードの権太から心して維盛(これもり)を 救うために一肌脱いで芝居をうつ姿は流石です。

夜の部 濃い芝居でちょいと疲れた私です(苦笑)


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2 コメント

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大きかったですね~ (あいらぶけろちゃん)
2014-11-08 21:58:56
富樫と義経(^_^)v二人に挟まれた弁慶と四天王は二回りくらい小粒でしたね~(笑)
爽やかで若々しい弁慶、これからの成長を見届けたいです。
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若々しい (harumichin)
2014-11-11 09:21:26
はとこのなかで遅咲きでしたが、若々しい弁慶でしたよね。
お父さんとおじさんの大きかったこと!!
高麗屋さんの今後、楽しみです。
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