歌舞伎座 26日が千穐楽
今月は1階席での観劇も。いわゆる散財パターンでした。
25日にみた夜の部がラスト。
3階席ではお芝居全体を、1階席ではほとんど見たいとことを全面UPにしてということになり
時にストーリーとしては、花道になっている人を見なくてはいけないのだけれど、
舞台上にいる役者さんがみたい。なんてこともあって、
大勢のかたと違う方向に向いてしまっているなんてことも。
奇妙なお客さんだったかもしれません。
昼の部は、菊之助大活躍。
「摂州合邦辻」
これは1773年に大阪北堀江座が初演だそう。
謡曲「弱法師」説経「しんとく丸」「愛護若」浄瑠璃「ふたば伶人吾妻雛形」などを受けてできた作品ということで、若い後妻がイケメン息子に恋をして・・・って、このイケメン息子四天王寺に伝わる「俊徳丸伝説」というところがらきてるそうで、聡明で相当美しいでしょうねえ。その美しい息子に恋をする後妻っていうところ。
菊之助さん今回は、美しい息子に恋をする姿より、継母として息子を守るというほうが、強く感じられたけれどそれでいいのかしら?と。
ひょっとすつと合邦の歌六さんの父親として娘のとんでもない行動に怒りと悲しみをもって我が子を刺した姿のほうが、強く響いてしまったのかな。その父に対して、実は・・・と義理の息子たちにたいしての自分の思いを話す玉手御前。
道徳的にも悲劇を招いてしまったけれど・・って語り出すところが、強い母の印象の中、梅枝くんの息子である俊徳丸のキラ度がちょっと弱かった?なんて結局思いつつ、
この作品好きになるんだろうか?とも。
今回ほど好きな話じゃないなあこの合邦・・と感じたのは初めてかも。
「天一坊」 これは、
河竹黙阿弥作品で面白い話なんだろうけど・・・
やっぱり菊之助の変わり身がここでも形だけ?
善人そうに見えて悪人という最初の場面。や村人に送ってもらいながら、ころっと悪人になるところ。
菊之助さん鮮やかな切り替えというにはちょっと弱いかなあ??と思えてしまうんですよね。
この辺想像するにやっぱり、お父上の菊五郎さんの切り替えの上手さを期待してしまうんですね。
変わり目の面さ。今後に期待かな。
一方広書院での網代問答。網代よいうのは天一坊の乗り物にお偉い方が乗る飴色網代を用いたところを
なんで使ったんだ?と大岡越前と山内伊賀亮が問答をすることろで、
ここは、大岡と伊賀亮ががっつり四つに組んでってことらしいけど、そう思えないのは??
結局は、伊賀亮が打ち勝って大岡が、上座から降りて謝罪し、天一坊を上座に迎えるってところが
一番の見所と聞きますが。そっか今回の場面??とも。
菊五郎さん、海老蔵さん、菊之助さん。がっつり組めてたんだろうか?って。
ここ山場??
それゆえこの後の切腹シーン無理やりもってきたような、変だよ。って家族全員切腹する理由がそこまで大きなことなのか?ってくらい。
そして多分この後に松緑さん、丸橋忠弥があるからなのか?
切腹寸前で松緑さんの池田大助が来るんだけど・・ここで天一坊の悪巧み解明。これで天一坊を捉えるのは間違えなし。ってかんじで
白州になってからの最後の場面のあっさりしていること。
もうちょっと天一坊のあがきと大岡越前の追い込むやりとりあって
さすが大岡越前!!であってほしかったなあ。っと。
天一坊やられて悔しがっているラスト。
天一坊こと法沢はめられた下男久助の亀三郎さんもやってきたけど、
弱かったなあ。
昼の部は、見やすいけど山場なく夜の部のほうが、面白かった5月。
昼の部だけでは、これが團菊祭??菊之助祭じゃない?という思いも残ってりして。
夜の部ほうが、演目云々あっても配役も面白く「團菊祭」は夜の部でしょ。
っと。
『め組の喧嘩 』とそこに出演しない松緑主演の「丸橋忠弥」と海老蔵主演の「蛇柳」の舞台で
出演者も菊五郎劇団総出演に團十郎つながりで「團菊祭」の感。
菊五郎さんが菊五郎さんらしさで芝居をばっちり見せてくれる『め組の喧嘩 』
江戸歌舞伎の勢いがあって若手の勢揃いも華やか。め組と力士の喧嘩の乱闘も楽しい場面。
しかし、実際には力士の面々は常に冷静っていうところが、喧嘩っ早い江戸っこ火消しに悪者にされてみえるのはちょいっと不満でもあるんですけどね。役人がバックにいるっていうところが、いかんのかな?とも思いますけど(笑)
この入り乱れての喧嘩場面。の面白さとちょっと被ってしまった「丸橋忠弥」
今回は立ち回りが、ちょっと長すぎ!って思うほどに、入れ込んでおりました。
この作品黙阿弥作品。「天一坊」と同じ黙阿弥ですが、
当時29歳の初代市川左團次あてに書かれた作品なんだそうな。
「慶安太平記」七幕十二場だった長い作品だったようですが、
現在は「丸橋忠弥」をメインにした上演になっていうのだとか。
江戸城外堀端の忠弥は、終始酔ったふりをして「とんだ無限の梅ケ枝だが、ここで三合、かしこで五合、広いあつめて三升ばかり・・・」が名台詞なんだそうな。
今回最初の頃は松緑さん酔ったふりがほんと、酔った風すぎて、よった演技だよ~だったのが、後半酔態がかなり身になっており、彼の大きな目が正気であること、眼光鋭く見せる濠の深さを図る場面が生きてきてました。
そして捕物の立ち回り、松緑さんが演じる蘭平のように捕手の人たちとのやりとり見事でした。
このあとに歌舞伎十八番の内 「蛇柳」
復活狂言。歌舞伎座バージョンにして松羽目物として上演。
今月は、これが一番人気?って客席に座って強く感じた月でした。
幕見でなくここだけ見に来てるという方、ここまで観てる、もしくはここから見てるという方を3階席に座っているとしばし感じたのです。海老蔵さん観たさの方が多いのだろうな。っと
現在、海老蔵さんは意欲的に舞台に取り組んで、その他インターネットなどでも精力的で勢いと主にファンも増えているのかと。
ただ、海老蔵さんサービス精神旺盛で、今回も丹波の助太郎、蛇柳の精魂、金剛丸で押戻し。と演じられますが、蛇柳の精魂が途中で入れ替わってしまい、結局高野山の僧都というのは、あくまで警備隊ポジシ
ョンで、強いのは金剛丸!!でも出てくるまでが長いのよ。待たされて「押戻し」が主になりすぎでしょ。といってみたりして。
復活狂言はいろいろと難しいでしょうけれど、コクーンより今回、そしてさらに改良を加えよくしていただきたいものです。
そういえば、今回この「蛇柳」の舞台には成田山のお護摩が。
公演終了後、お礼参りにいくのかな??
今月は1階席での観劇も。いわゆる散財パターンでした。
25日にみた夜の部がラスト。
3階席ではお芝居全体を、1階席ではほとんど見たいとことを全面UPにしてということになり
時にストーリーとしては、花道になっている人を見なくてはいけないのだけれど、
舞台上にいる役者さんがみたい。なんてこともあって、
大勢のかたと違う方向に向いてしまっているなんてことも。
奇妙なお客さんだったかもしれません。
昼の部は、菊之助大活躍。
「摂州合邦辻」
これは1773年に大阪北堀江座が初演だそう。
謡曲「弱法師」説経「しんとく丸」「愛護若」浄瑠璃「ふたば伶人吾妻雛形」などを受けてできた作品ということで、若い後妻がイケメン息子に恋をして・・・って、このイケメン息子四天王寺に伝わる「俊徳丸伝説」というところがらきてるそうで、聡明で相当美しいでしょうねえ。その美しい息子に恋をする後妻っていうところ。
菊之助さん今回は、美しい息子に恋をする姿より、継母として息子を守るというほうが、強く感じられたけれどそれでいいのかしら?と。
ひょっとすつと合邦の歌六さんの父親として娘のとんでもない行動に怒りと悲しみをもって我が子を刺した姿のほうが、強く響いてしまったのかな。その父に対して、実は・・・と義理の息子たちにたいしての自分の思いを話す玉手御前。
道徳的にも悲劇を招いてしまったけれど・・って語り出すところが、強い母の印象の中、梅枝くんの息子である俊徳丸のキラ度がちょっと弱かった?なんて結局思いつつ、
この作品好きになるんだろうか?とも。
今回ほど好きな話じゃないなあこの合邦・・と感じたのは初めてかも。
「天一坊」 これは、
河竹黙阿弥作品で面白い話なんだろうけど・・・
やっぱり菊之助の変わり身がここでも形だけ?
善人そうに見えて悪人という最初の場面。や村人に送ってもらいながら、ころっと悪人になるところ。
菊之助さん鮮やかな切り替えというにはちょっと弱いかなあ??と思えてしまうんですよね。
この辺想像するにやっぱり、お父上の菊五郎さんの切り替えの上手さを期待してしまうんですね。
変わり目の面さ。今後に期待かな。
一方広書院での網代問答。網代よいうのは天一坊の乗り物にお偉い方が乗る飴色網代を用いたところを
なんで使ったんだ?と大岡越前と山内伊賀亮が問答をすることろで、
ここは、大岡と伊賀亮ががっつり四つに組んでってことらしいけど、そう思えないのは??
結局は、伊賀亮が打ち勝って大岡が、上座から降りて謝罪し、天一坊を上座に迎えるってところが
一番の見所と聞きますが。そっか今回の場面??とも。
菊五郎さん、海老蔵さん、菊之助さん。がっつり組めてたんだろうか?って。
ここ山場??
それゆえこの後の切腹シーン無理やりもってきたような、変だよ。って家族全員切腹する理由がそこまで大きなことなのか?ってくらい。
そして多分この後に松緑さん、丸橋忠弥があるからなのか?
切腹寸前で松緑さんの池田大助が来るんだけど・・ここで天一坊の悪巧み解明。これで天一坊を捉えるのは間違えなし。ってかんじで
白州になってからの最後の場面のあっさりしていること。
もうちょっと天一坊のあがきと大岡越前の追い込むやりとりあって
さすが大岡越前!!であってほしかったなあ。っと。
天一坊やられて悔しがっているラスト。
天一坊こと法沢はめられた下男久助の亀三郎さんもやってきたけど、
弱かったなあ。
昼の部は、見やすいけど山場なく夜の部のほうが、面白かった5月。
昼の部だけでは、これが團菊祭??菊之助祭じゃない?という思いも残ってりして。
夜の部ほうが、演目云々あっても配役も面白く「團菊祭」は夜の部でしょ。
っと。
『め組の喧嘩 』とそこに出演しない松緑主演の「丸橋忠弥」と海老蔵主演の「蛇柳」の舞台で
出演者も菊五郎劇団総出演に團十郎つながりで「團菊祭」の感。
菊五郎さんが菊五郎さんらしさで芝居をばっちり見せてくれる『め組の喧嘩 』
江戸歌舞伎の勢いがあって若手の勢揃いも華やか。め組と力士の喧嘩の乱闘も楽しい場面。
しかし、実際には力士の面々は常に冷静っていうところが、喧嘩っ早い江戸っこ火消しに悪者にされてみえるのはちょいっと不満でもあるんですけどね。役人がバックにいるっていうところが、いかんのかな?とも思いますけど(笑)
この入り乱れての喧嘩場面。の面白さとちょっと被ってしまった「丸橋忠弥」
今回は立ち回りが、ちょっと長すぎ!って思うほどに、入れ込んでおりました。
この作品黙阿弥作品。「天一坊」と同じ黙阿弥ですが、
当時29歳の初代市川左團次あてに書かれた作品なんだそうな。
「慶安太平記」七幕十二場だった長い作品だったようですが、
現在は「丸橋忠弥」をメインにした上演になっていうのだとか。
江戸城外堀端の忠弥は、終始酔ったふりをして「とんだ無限の梅ケ枝だが、ここで三合、かしこで五合、広いあつめて三升ばかり・・・」が名台詞なんだそうな。
今回最初の頃は松緑さん酔ったふりがほんと、酔った風すぎて、よった演技だよ~だったのが、後半酔態がかなり身になっており、彼の大きな目が正気であること、眼光鋭く見せる濠の深さを図る場面が生きてきてました。
そして捕物の立ち回り、松緑さんが演じる蘭平のように捕手の人たちとのやりとり見事でした。
このあとに歌舞伎十八番の内 「蛇柳」
復活狂言。歌舞伎座バージョンにして松羽目物として上演。
今月は、これが一番人気?って客席に座って強く感じた月でした。
幕見でなくここだけ見に来てるという方、ここまで観てる、もしくはここから見てるという方を3階席に座っているとしばし感じたのです。海老蔵さん観たさの方が多いのだろうな。っと
現在、海老蔵さんは意欲的に舞台に取り組んで、その他インターネットなどでも精力的で勢いと主にファンも増えているのかと。
ただ、海老蔵さんサービス精神旺盛で、今回も丹波の助太郎、蛇柳の精魂、金剛丸で押戻し。と演じられますが、蛇柳の精魂が途中で入れ替わってしまい、結局高野山の僧都というのは、あくまで警備隊ポジシ
ョンで、強いのは金剛丸!!でも出てくるまでが長いのよ。待たされて「押戻し」が主になりすぎでしょ。といってみたりして。
復活狂言はいろいろと難しいでしょうけれど、コクーンより今回、そしてさらに改良を加えよくしていただきたいものです。
そういえば、今回この「蛇柳」の舞台には成田山のお護摩が。
公演終了後、お礼参りにいくのかな??
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