花がいっぱい。

どんな花も無心に
咲いているから素敵なんだって。
無心になんかなれないよ。
どれもこれも気になっちゃってるんです

ザ・カブキ

2013年12月15日 | バレエ/ダンス
このところブログご無沙汰ですが、12月の鑑賞予定は着々制覇しております(笑)
その中で当初予定しておりませんでしたが、東京バレエ団の「ザ・カブキ」を追加して日曜日見てきました。
チラシやらなんやら見にしていた「ザ・カブキ」ですが、そんなに興味もたずで来ましたが、
歌舞伎座で2ヶ月つづけて仮名手本忠臣蔵が上演され、バレエも少しつづ鑑賞回数も増えて・・
東京バレエ団の代表作品を見てみようかな?って思っていたところ割引チケットが目にはいり購入しました。
1階9列目というかなりいい席。愛用のオペラグラスを持参しなくてもいい下手席でした。

「ザ・カブキ」歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」からインスピレーションを得て、現代バレエの巨匠モーリス・ベジャールが創ったバレエってことですが、
初演:1986年04月16日ってありましたから創作してすでに20年以上経過してるのですね。
歌舞伎の舞台では、当時スーパー歌舞伎が生まれてるんですよね。

時は過ぎ現代を表現した冒頭に使用されてる映像やその装置が東京スカイツリーだったり、iPadだったり今の場所にいた青年?
いや30代後半男っってことなのかな?その男性が、古いひと振りの刀を手にすると「忠臣蔵」の世界にタイムスリップ,
ってことだけど、ほんと理屈で見たら「刀を手にする」なんてありえないけれど、それを感じさせずいくのが、舞台の面白さ。

「仮名手本忠臣蔵」の世界を外国の人が描くとこうなるのかな?っていろいろな描き方が。面白くて仕方がありませんでした。
第一印象が、女性の作りが70~80年代に活躍されていた日本人モデル の草分け、山口小夜子さんみたい!!っと。
あのころの山口小夜子さんというのはミステリアスな日本人だんだろうなあ。っと。

一方男性陣が、赤いふんどしで登場して踊っていたのですが、これをもらたったのかあ?って
歌謡曲全盛の時代、男性のバックで踊る赤いふんどしの姿のダンサーが話題になったことがあったなあ。っと

当時思い出しながら、舞台そのものは?
仮名手本忠臣蔵からインスピレーションを得てっていうことですが、仮名手本忠臣蔵というより描いたのは、日本なのかな?っと。
最初に登場した場面では、大序 兜改めの場。顔世御前が兜改めをするのが面白かった私です。
歌舞伎では、ここは、高師直と若狭之助のやり取りがメインなのにね。
話の伏線的に顔世御前はでてくるけど。

一方松の間刃傷の場これは、こういくるっか。ってかんじでここで
「遅かりし由良之助」の場面もほほっ・・・と外国の人が歌舞伎をみるとこうなるのかな?っと思ってしまいました。
歌舞伎でそれこそ塩冶判官切腹の場は、神聖の場とでもいうかんじでこの場面だけはほかのときとちがい、客席への途中入場が許されない場ですが
バレエでは、話の流れのひとときといった感じになってぱっぱぱって進まれてました。

そうなんです。バレエは流れは仮名手本忠臣蔵なのですが、見せ場はそこでない!!違うんです。
ゆえに一番違和感あったのが、七段目。祇園一力茶屋の場平右衛門がでないのです。
ここは大事でしょ!!って思うのは歌舞伎ファン。バレエでは不要かあ・・っと。

でも山崎街道で、いのししまで出てきたのにはちょっとびっくり。
ここはインパクトあるのね。
でも火縄銃でてきたかな? でも斧定九郎でてたし・・っとここが取り上げられてたのがまたびっくりでした。

2幕になって先ほどの赤ふんどしの登場には。なんでふんどし??って気持ちですけどはや20年もこの姿ですから、ここは「ザ・カブキ」定番なのですね。

また顔世御前と由良之助の「雪の別れ」というのは、かなり独創的。仮名手本にはないけど「南部坂雪の別れ」ってはなしが元禄忠臣蔵にありますが、
これは大石内蔵助にまつわる逸話で討入り前夜、大石内蔵助が主君の未亡人・瑤泉院に暇乞いに向かう場面だったりするんですよね。
このときすでに大石内蔵助は、仇討ちを決意してるけど、「雪の別れ」はそうじゃないようですからね。
いやそうなのかな?

ベジャールはここで真山青果さんもとりいれてるってことなのかな?
ラストも元禄忠臣蔵が頭にあったかのかな。

さて、その後討ち入りに・・・。

いやあ~歌舞伎からこの話を見る人はどのくらいなのでしょう?
客席やロビーでは、どうも歌舞伎や文楽などで「仮名手本忠臣蔵」はみたことがなさそうな会話ばかり耳にしました。
「元禄忠臣蔵」もないのかも??

ですから、ひょっとすると制作当時ベジャールさんは日本人のお客さんためにというより、日本の世界を海外に紹介したいということもあって作られたのではないか?とおもうのですが、
今の日本もその海外の一つになってきたのかも・・っと。

今回めずらしくプログラムを購入しましたが、
玉三郎さんと柄本弾さんの対談が、掲載されて、主演でも「仮名手本忠臣蔵」の通しを見てないといいきっちゃうところ。
まあ丁寧に通しで拝見してないっていってるけど、
ちょっとええっ!ってあきれちゃった私。見てないってはずかしくないかい?演じる当たって研究しないんかい?って。
このとこと歌舞伎では、今年はもちろん、歌舞伎座さよなら公演や花形で昼夜通しで上演してますからねえ。
見る機会がなかったとは決していえないぞ!!って
(八、九段はぬけてますけど)通しで見てほしいな。っと。

プログラムを読んでいくと音響デザイナーの市川さんという方がダンサー達にも見てもらいたいもいたいなこといってますねえ。
きっと見に行ってないんだろうなあ。
海外物ならまだしも、日本のストーリーの「ザ・カブキ」見る方も演じる方も日本の古典もよろしくと密かに思った私なのでした。
私自身まだまだだけど、アドバンスぐらいになってるかなって(笑)


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