出合い

おいらは酒も飲むし何でも食べるちょっと変わったハトである。

そしておいらの好きなもので日本酒がある。
元々、おいらはビールが飲めなかったのだ。
というよりも、幼児体験みたいなのがあったので・・・。
おいらが小さい時にお父ちゃんに遊び半分で飲まされた事があって、それ以来あまり好きではないのです。
だから、お酒の飲める年頃になった時に酎ハイや有名酒造の日本酒を飲んでいた。でも、酎ハイの合成的な甘味や有名酒造の独特な味わいに馴染めなかったのだ。でもその時は「お酒ってこんなものか・・・」と飲んでいた。

ある日、玉川高島屋に用事があり、その帰り地下の食品売り場をウロウロしていた時に酒販コーナーが有ったのでふと覗いてみた。そこには、有名メーカーの物からマイナーな蔵の物までさまざまな日本酒が並んでいた。当時は日本酒に関して知識が乏しく、味の目安で日本酒度というものが書いてあったのだが何のことやらさっぱり分からなく、ただ眺めているだけだった。でも、その中で一本だけ目にとまり、手に取ったお酒があった、
そのお酒は、「黒龍　しずく」というお酒だった。
なぜ目にとまったと聞かれると困るのだが・・・。しいて言うなら栓の部分が変わっていて、密閉容器の栓みたいになっていたので「変わってるな～」と思い手にとってみた。
このお酒の事を店員さんに尋ねたところ、当時は話がほぼ理解できなかった。でもその話の中で分かった事は「限定品のお酒である」と言う事と、「今度いつ入ってくるか分からない」と言う事だった。しかも残りがその一本しかなかった。
正直、買うかどうかは迷いました。このお酒は１升ビンで一万円もする物だったので・・・。でも思い切って購入しました。
決め手はやはり「限定品」と「今度いつ入るか分からない」って所でした。（結構、限定品という言葉に弱いので・・・）

帰って早速開栓してひとくち口に含んでみました。その瞬間の衝撃は今も鮮明に覚えています。
「あ～～～旨～い！これが本当に本物のお酒の味なんだ～～！」
口の中で芳醇なフルーツの様な芳しい香りが立ちこめ、スッキリとした甘さが有りそして残らないキレがある。
正直全身がカミナリに打たれた様にシビレて鳥肌が立ちました。（ハトだけに）
この出合いからどっぷりと日本酒の世界に浸ってしまったのです。

黒龍酒造㈱　http://www.kokuryu.co.jp/

ちなみに、よく居酒屋などで黒龍を紹介する時に「皇室御用達」とか「皇太子様がご愛飲されている」と言いますが、それは半分だけ正解です。皇太子様が愛飲されているのは黒龍の中の「石田屋」という超限定品で、４合瓶（720ｍｌ）で一万五百円します。まず一般では手に入らないかプレミヤ価格での抽選となるでしょう。
とはいえ、過去においらは定価で３～４本（回）買った事はありますが。（一般なのですが・・・。）