「さんてつ」は、ご存知の方も多いと思います、岩手県沿岸部の三陸海岸沿いを走る三陸鉄道の略称です。岩手県・久慈駅〜宮古駅間を結ぶ北リアス線と岩手県・釜石駅〜盛駅間を結ぶ南リアス線の2路線を運行しています。北リアス線は「連続テレビ小説あまちゃん」に北三陸鉄道として登場しました。
どちらの路線も2011.3.11の大地震による大津波で被災し運行休止となりました。
この漫画「さんてつ」は望月社長以下三陸鉄道全社員が3.11大地震・大津波の発生直後から困難に立ち向かい、国の支援による復旧作業が開始されるまでのエビソードを、作者が実際に取材して記録した内容となっています。
震災発生当時、南•北の両路線では営業列車が1本づつ営業運転中でした。南リアス線の列車はトンネルの中で緊急停車し、間一髪で津波の被害から逃れましたが数か月間車両はトンネル内に取り残されました。南リアス線の車両は津波の襲来で使用不能になり廃車となりましたが、このトンネルに残った車両(36型100号機)はトンネル内で生き残ったので後に「奇跡の車両」と呼ばれることになりました。
2014年6月 釜石駅で偶然に遭遇した36型-100号機
国やクエート国(新規車両購入費用を原油の提供という形で支援)の支援を受け、復旧工事が進み2014年3月に北・南の全線が復旧し運転再開となりました。また、両路線の間に挟まれ宮古駅~釜石駅間が未だ不通となっているJR山田線もJR東日本が復旧工事をした後、路線を三陸鉄道に譲渡し運行を全面移管する計画が発表されていますので、近い将来再び三陸沿岸の鉄道が1本で結ばれる日が訪れることでしょう。
「いちえふ」、こちらは聞き慣れない言葉かと思いますが、同じく大震災による津波で被害を受けた「東京電力福島第一原子力発電所」の略称です。「いち」は”第一”、「えふ」は”福島”を意味します、ちなみに福島第2原子力発電所は「にえふ」、です。
こちらは、作者が「いちえふ」で実際の作業員として廃炉作業に従事した体験の一部が漫画で描かれています。
内容については、小生が紹介するよりも実際に作者の声で聴いて頂くのが良いと思います、興味のある方はこちらのリンクで視聴下さい。
小生も2012年、仕事の関係で一度だけ「2F」を訪れています。写真は撮影が許可されなかったため残っていません。当時はまだ福島県広野町から北側のエリアは「関係者以外立入り禁止」だったので、広野からお客様(A社とします)の車に同乗させてもらい2Fの入口で必要な手続きを得て入場、小生が関係する作業場所を見学させてもらいました。東電から作業を請負い、必要となる弊社の製品を購入したのはA社、実際に製品を使用して作業をしているのは話す言葉から地元の下請け会社と直ぐに判りました。作業中、A社の担当者と下請けの作業員達は時には冗談を言い合いながら作業は順調に進んでいました。マンションやビルの建築工事現場と変わらない「普通の工事現場と同じ風景だなあ」と思った事を今でも覚えています。
作業現場の見学終了後、2F構内を少しだけ案内してもらいました。冷温停止している原子炉建屋は海が見える場所に設置されていました。震災当日は隣接する事務等の2階まで海水で水没し、機能が丸一日(?)マヒしたこと。また、ガレキ置場や事故直後に1Fで使用されたトラック移動式電源車も遠くから見ることができました、特に電源車は線量が高く、防護服を着用しないと近寄れない、と教えてくれました。そして、空中の高圧鉄塔を指さし、「あの高圧線の電源が生き残ったので、2Fは事故を免れたんですよ」と担当者は教えてくれました。もし、あの電源も喪失していたら2Fもどうなっていたか?と思えば恐ろしくなります。
漫画でも紹介されていますが、警戒区域内の国道6号線は歩行者・2輪車を除いて通行可能になりました。(但し、駐停車は禁止されています)また、除染作業も継続して行われていますし、沿岸部のガレキ撤去作業も少しづつ進んでいるようです。この地域の現状についてはまた別の機会にご紹介したいと思います。そして少しでも福島県に関わる風評被害を無くすお手伝いができれば、と思っています。
本当に久しぶりのブログアップですね。
はやこまさんらしい骨のあるブログ。
今後の展開が楽しみです。
しかしサンドウィッチマンの東北魂を聞くと漫画を書いた
当人は意外と裁けてましたね。
何時もながら鉄道の情報通ですね。
さんてつも震災直後は凄いことになってましたから
早い時期に全線開通出来ればと思います。
今度風評被害をなくす意味でも「ももえふ」を食べたいと思います。
もう少しで全線復旧するのでしょうか。電車の赤い塗料が剥げているように見えるのは
何なんでしょう。キズ?。
風評被害は大変ですね。広島でも原爆被害で、被爆者だったら結婚してもらえない
とかあったようです。私の母も被爆者手帳を持っていましたが、二次被爆だったので
結婚できたのでしょうか、それとも黙っていたのでしょうか。
最近福島(原発)の報道が殆どされないですね。
一過性の流行り廃りみたいなやり方しかしないマスコミや、
既に落ち着いたと思われるような発言の政治家達。
はやこまさんみたいな方ばかりでない以上もっと声高に伝えるべきですよね。
自分ははやてこまちさんとかなり考え方が違うので、コメントするのはよそうかなと
思いましたが、コメントします。
ふくいち少しばかり読んでみました。
雑誌の惹句は これは「フクシマの真実」を暴く作品ではない。これが作者の見た「福島の現実」。
となってるみたいですが、これは確かにふくいちで起きている現実でしょうが、実際このマンガから
真実を知ろうとするのは不可能だと思います、ご存知のように放射能(放射線)の被害はよほど強い所でない限り
その影響がすぐ出ることはありません、チェルノブイリや原発作業者(事故以前)でも白血病や癌甲状腺異常が出てくるのはかなりの時間がかかり、その人が受けた放射線(放射能)の量やその人自体の体質などによって全部違うし何も起らないかもしれないし、影響が出てくるかもしれない。
現時点では何もわからないのではないでしょうか。
また牛の話がありましたが、いかにもですが、少し見方をかえれば奇形がうじゃうじゃ生まれてるとも考えずらいですが、もし少し位生まれてるとしたらたぶん人間がいるとこにのこのことでてくることは考えずらいし、生まれたとしたら、短時間の間に死んでしまうか、あまり活動できないと考える方が自然だと思います。
やみくもに恐怖を煽る必要もないと思いますが、今の時点で楽観論を述べるのは早いと思います。
そして厄介なのは今後ふくいちの影響で病気になる人が出たとしても、水俣病のように素人考えでも
因果関係があると思うようなことでも裁判には凄い時間がかかっています。
ふくいちの影響で病気になろうとその因果関係を判断するのはかなり難しいと思います。
残念ながら原発と言うのは○メリカの意向でさせられています。
どんなに経済的に意味がなく危険なものでもなかなかやめさせてもらえないでしょうね。
これからが、現実を伝える時期ではないかと感じています。
何かを言うと、すぐにアラ捜しのように原因の追究やら責任の追及が
始まりますが、まずは事実をきちんと伝えてもらいたいものです。
”骨のある・・・”ありがとうございます、何かいつも固い話題ばかりの内容になって恐縮です。
この記事の続きはまた後日UPしたいと思いますが、また固い内容になってしまうのでお許し下さい。
三陸鉄道は全線で運行再開していますが、間に挟また山田線はいつ運行再開されるか?まだ未定の様です。運行再開したら盛~釜石~宮古~久慈~八戸の区間を、再び乗りつぶししてみたいな~と夢見ています。
福島はフルーツ王国ですから、これからの季節、さくらんぼ・もも・ぶどうなど、店頭に並ぶのが楽しみです。
JR山田線の復旧完成時期は未だ発表されていないと記憶しています、以前小生のブログで流出した鉄橋や駅の写真を掲載していますが、その状況から推測すればおそらく最低2~3年はかかるのかなぁ、と思います。
三陸鉄道の車両の塗装、剥げていますよね。釜石駅に到着したこの車両を運転していた乗務員に聞いた話では、トンネル内に留置していた時に落下したコンクリ片で付いた傷もあるのだそうです、生々しい傷です。
戦後は(今でも?)私を含め多くの国民は放射線に対する知識を持っていないでしょうから、風評被害、いや、いわば差別の様なものも相当あったかも知れません。原爆被害者の方も高齢化しています、絶対に風化させてはいけないと思います。お母様もご苦労があったのではないでしょうか。
日本人は流行りやブームに流され易いのでしょうかねえ、震災の年~翌年は”ボランティアブーム”があった様に感じます。ガレキの山の前でピース写真撮影する若者もたまにいて、「何しに来てるんだ?奴らは」と何度も思ったものでした。それが2013年になるとガクンと減りましたので・・・。報道についても毎年3月11日が近くなると各報道機関が「特集」を組みますが、それ以外で定期的に放映しているのはNHKの「明日へ」くらいでないでしょうか。日本や世界にはたくさんの重要なニュースが毎日飛びこんで来るので震災や被災地、原発事故のニュースばかり放映できないのは判りますけれど、少し極端だなあと思います。
作者は何件かの報道機関よりインタビューを受けており、その時のエピソードも漫画(第2巻)で紹介されていますが「偏った取材をする、自分たちのカラー(例えば労働問題が得意な新聞社等)に合う答えを求めるための質問ばかりする、等」具体的なエピソードはとても興味深かったです。