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世界最大の電気自動車(EV)市場である中国で、米テスラが1~6月にトップに立った。同社初の現地工場が稼働を本格化し、「手が届く高級車」として販売を伸ばした。政府の補助金政策の混乱などで市場規模は半減して地元勢が苦戦するなか、世界最大手がブランド力をみせつけた。
■現地生産小型車は「手が届く高級車」
テスラの1~6月の中国販売台数は約5万台と前年同期の2倍になった。一方、BYDなど地元メーカーの販売は軒並み落ち込み、市場全体のEV乗用車の販売台数は23万5千台と半分に縮小。テスラのシェアは6%から21%に高まった。テスラは1月、上海に新設した海外初の工場で、小型車のモデル3の一般向け出荷を始めた。最も安いタイプの場合、補助金を使うと約27万元(約410万円)だ。現地生産で製造コストを減らし、輸送費などもかからないため輸入版より3割以上安い。電子部品メーカーで働く40代女性は「テスラで通勤すると格好良い。手が出ない価格ではない」と購入検討中だ。
■充電スタンド、年内に6000基超へ
EVは航続距離の短さがガソリン車に比べて弱点のため、充電インフラを自ら整備してきた。ショッピングセンターやホテルの駐車場などに設置したテスラ専用の高速充電スタンドは19年末時点で2千基以上。20年中にも6千基超まで増やす計画とされる。他社の充電器も使えるため「広州など大都市なら充電の心配はまったくない」と販売店は強調する
■BYD、カーシェア向け落ち込む
中国に現時点でテスラに対抗しうるブランドは無く、みずほ銀行の主任研究員は「今後数年は中国で首位を保つだろう」とみる。ただ、地元勢も巻き返しに動く。BYDが7月に発売したEVの新型車「漢」はモデル3の最も安い車種よりも航続距離が長く価格も安い。補助金受け取り後の価格は20万元台。「中国版テスラ」と呼ばれる新興メーカーの筆頭格、上海蔚来汽車(NIO)も、口コミなどでファンが広がり販売台数を着実に伸ばしている。米中対立に巻き込まれるリスクもゼロではない。米アナリストはダウ・ジョーンズに対し、米政府が中国企業への圧力を強めていることに対する中国政府の報復で、上海工場での部品調達に支障が出る可能性を示唆した。(*日経 記事より)写真:中国のテスラの販売店は若い世代の客でにぎわう(21日、広東省広州市)
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