丙丁童子のブログ 

◎まだ、だれもいっていない、そんなこと、あんなこと。(童子)

丙丁童子の為替週報(02/15-02/19)  02/13記入

2021-02-13 16:34:56 | 2017年3月~2021年7月
  2021/2/15 から   2021/2/19         記入日 2021/2/13
1.来週の見通し
  ドル/円   104.40 108.00  

昔は、日本は加工貿易の国で原料を輸入し製品を輸出、円高になっても原価が安くなり輸出にも好都合といわれたものだが、すでに日本の製造業の生産拠点は世界(主にアジア)各国に分散、製造業にとって為替相場はほぼ無意味となっているのではなかろうか、ただGPIFをはじめ昔は国内の株債券中心の運用だった本邦機関投資家は、ごく低金利の運用難の中、積極的に海外の株に投資している。昔、高金利につられて外債投資した生損保も、円高に苦しめられ途中評価損をずっと計上し続けた外債も、満期まで保有すればそこそこの運用益を稼いでいたのではなかろうか。長期運用視点の投資家にとってはその成長性・安定性こそが問題で、短期的な為替の上下動はその投資方針を変更させるものではなかろう。ただ投機筋には為替の損益に与える影響は大きく、長期的視点で日本株に投資した投資家は少々目先円高や円安になろうとも売ることはないが、投機筋にはどうだろうか、円高といっても100円を切るくらいにまで進まないと妙味は出てこないし、そうすると株価の下落のほうが大きい。円安の場合は株価の上昇を円安による為替損が打ち消すのでこれまた頭打ちとなっているのではなかろうか。むしろ長期保有に切り替えてはいかがだろうか。円安で日本(と見込んで買った日本企業)の成長を期待したほうがいいのでは? 儲けようとすると損するのが相場の鉄則である、日本のため世界のため買ってくださいw                       

  ユーロ/円   125.50 129.00  

ドラギ氏がイタリアの首相になるらしい。ラテンのイタリアにふさわしい明るいニュースと歓迎しているが、これでまた、ユーロは英ポンドにつられ買いにもどり、中南欧という欧州内に偏って生産拠点を有する欧州企業(特にドイツの自動車産業)にはつらいユーロ高となるのではなかろうか。イタリアや南欧での政情不安を材料としたユーロ安がドイツ自動車の輸出を伸ばすというかっての構図は全く逆転したのではなかろうか。                       
                       
                    
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2.先週の動き

先週の話題はもっぱら米国の追加経済策の規模とその成立時期にあった。「財政調整法」の情報はやや錯綜気味であるが、これを適用すると審議時間は20時間に制限され、上院での法案は全100議席中51議席の単純過半数(50で同数の場合は副大統領の投票)で可決されるというものらしい。ただ、この措置には「予算決議」が必要だが2/4上院で50同数、副大統領の賛成で可決、2/8下院でも予算決議案を可決済みで、両院の予算委員会を中心に、「米国救済計画」に関する部分を法案にまとめる作業に移っているらしい(これが2/16まで)。民主党は現行の失業保険の追加給付が失効する3月14日までに成立させる構え。また、財政調整措置を活用して法案を可決する場合、歳入や義務的経費に関する事項の扱いに限られるという制約があることから、連邦最低賃金の引き上げや地方政府への補助金などの扱いがどうなるかが注目されるということのようである。一時は規模を少なくして(民主党知事各州への補助金を含まない?)(1兆ドル程度を)成立させるとの観測が主流であったが、イエレン財務長官の議会証言、G7向けの演説をうけ、最近はむしろ(財政調整法適用部分以外の追加経済策を別途用意し?)1.9兆ドルのバイデン原案に近いものとなるとの見方も出ている。週初連休明けの米追加財政策の規模に関する報道に注目だろう。財政出動の拡大が米国を先頭にむしろあたりまえとなる情況で、国債大増発は不可避で、米長期金利は(週半ばは先週上昇の反動もみられたが)、週末には米10年債利回りは1.2%台となっている。物価が梃子でもあがらない状況が続く中、どこまで金利上昇するか、追加経済策で実経済への投資が復活し、雇用の安定・経済成長の糧となるのか、あいかわらずマネーゲームの膨張に回るだけなのか、いま重要な局面を迎えようとしてるのかもしれない。 またロビンフッド証券とシタデルは議会公聴会(2/18)で証言を求められているもようで、証券会社とHFT業者の裏取引やオンライン掲示板「レディット」をめぐる米国世論・規制論の動きにも要注意だろう。                        

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