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各キャリアが現在、5G普及の起爆剤として期待しているのが、今秋に発売予定の5G対応iPhoneだ。アップルは6月に総務省で行われた有識者会議で「端末の割引規制は5G端末の普及の妨げになる」と指摘。秋発売のiPhoneが5G対応であることをにおわせた。現状では5Gスマホはほとんど売れておらず、5Gが使えるエリアも限定的だ。5G向けに割り当てられている28ギガ(ギガは10億)ヘルツ帯は、直進性が高く電波が届きづらいという弱点がある。また、3.7ギガヘルツ帯は衛星通信と干渉しており、基地局を設置できる場所が限られている。各キャリアとも5Gのネットワーク展開に苦労している状態だ。
しかし、今秋、総務省の省令等の改正により、4G向けの周波数帯を5Gに転用することが可能になる。これで一気に5Gエリアが広がる見込みだ。KDDIとソフトバンクは、スウェーデンのエリクソンと米クアルコムが中心となって開発している「DSS(ダイナミック・スペクトラム・シェアリング)」という技術を導入すると見られている。4Gの周波数帯に5Gの電波を混在させ、5Gの通信を可能にする技術だ。エリア内の4Gスマホと5Gスマホのそれぞれの通信量に応じて、周波数の割り当てを動的に変えられるという。
(中略)
5Gのエリアは極めて限られており、ただ街中を歩いているだけではスマホが5Gの電波をつかむことはない。キャリアショップの店内や店の前、空港やキャリアのビルの裏などピンポイントに出向き、ビルの屋上に5Gの基地局がないか確認しながら散策しないと、まともに5Gの電波をつかめない。KDDIとソフトバンクはエリアマップを公開しているが、NTTドコモはドコモショップなどの施設名の一覧としてしか公開しておらず、エリアというよりは単なるスポットにすぎない。運よく5Gの基地局を見つけ、5Gスマホの画面に「5G」と表示されたとしよう。その状態で通信速度測定アプリで測っても、常に超高速というわけではない。何度か試して1ギガビット/秒を超えればラッキーという感じだ。そもそも4Gの通信もそこそこ速く快適なので、5Gの劇的な通信速度に感動するようなことはない。(*日経 記事より) 写真:5Gエリアの拡大について説明するNTTドコモの吉沢社長(同社提供)
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