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米大統領選では、投票直前の10月に選挙戦に重大な影響を与える「オクトーバー・サプライズ」が起きるというのは言い古されてきた指摘だ。それに比べてあまり言われないのは、中国が米国の今の政治的混乱に乗じて11月か12月に台湾に対し何らかの行動を起こし、国際情勢が深刻な事態に陥るリスクがあるという点だ。
米選挙戦を巡る騒ぎで見えづらくなっているが、中国の台湾に対する言動は攻撃性を高めている。台湾は事実上の独立国家だが、中国政府は自国の領土の一部だと主張しており、容認し難いこの「分離主義」と闘うためには軍事力の行使も辞さないとしている。
中国軍機はここへきて頻繁に台湾と中国を隔てる台湾海峡の「中間線」を何度も定期的に越えて台湾側に侵入し、台湾は軍用機を緊急発進させる対応を迫られている。15日には、南シナ海の北部に位置し台湾が実効支配する東沙諸島(プラタス諸島)へ向かう台湾の民間チャーター機が、フライトの途中で引き返さざるを得なくなった。香港の航空管制官が詳細不明の危険があるために同空域は閉鎖されていると通告したためだ。中国メディアも攻撃的な論調を強めている。中国共産党系の新聞「環球時報」の胡錫進編集長は6日付の記事でこう主張した。「中国が前進するための唯一の道は、戦争に向け準備を完全に整えることだ(中略)歴史的な転換点が近づきつつある」 (以下小見出しと文末 原文をお読みください)
■何十年も機能してきた米国の意図的曖昧戦略
■大統領選の11月3日以降が動くチャンスか
■「中華民族の偉大な復興」に不可欠と
■全面的侵攻より段階的介入か
■中国が米の意図と出方を読み誤る危険も
第1次世界大戦、第2次世界大戦を含め、覇権国間の戦争というのは、往々にして一方の政府が他方の政府の出方を読み誤って勃発している。歴史学者のマーガレット・マクミラン氏(編集注、英首相だった故ロイド・ジョージのひ孫)は「危険が現実のものとなるのは、人々が相手の意図を読み取ろうとして、その意図を間違って解釈しだすときだ」と指摘する。台湾についても同じことが容易に起こり得る。
(*日経 FT記事より)イラスト James Ferguson/Financial Times
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