ゆうすげびと の うた

ゆるやかに そして たおやかに 喧噪の日々のなかで しずかさを とりもどすために…。

ジョナサン・エリザベス・クヒオ

2010-04-05 12:51:53 | 映画
DVDで観ました。

クヒオ大佐
 監督:吉田大八   脚本:香川まさひと、吉田大八
 出演:堺雅人、松雪泰子、満島ひかり、中村優子
    新井浩文、児嶋一哉、安藤サクラ、内野聖陽 ほか

実在した結婚詐欺師を題材にした映画です。
鼻をを高くした堺雅人が、
米・空軍の大佐に扮した結婚サギ師・クヒオ大佐を
怪演しています。


騙される?女に…、
 街の小さな弁当屋さんの女社長の 松雪泰子、
 自然博物館の学芸員の 満島ひかり、
 銀座のクラブのホステスの 中村優子。

三人がそれぞれクヒオ大佐の巧みな言葉に
騙され?ます。


恋愛には、なにかしらの嘘は付きもの。
お互いに心地よく騙されるという要素もあるわけで、
その意味では、この映画も立派な恋愛映画かもしれません。


吉田監督、独特の間合いの演出が
この映画の可笑しさをユニークなものにしています。


ホンモノの“ようなもの”を作り上げ、
観客を物語世界に連れ込む“映画”そのものが、
まぁ壮大な“詐欺”なわけで、
その意味では、
そうした映画のもつ詐欺性にも
とことんこだわってるのには
好感を持ちました。

この映画は冒頭から
“騙し”のスパイスが効いています。

巧みで、そしてどうでもいい二部構成。
この二部構成がナンセンスなようで、
物語のスパイスになっています。

湾岸戦争を時代背景としながら、
日米関係のあり方を
物語のなかの騙し騙される関係と重ね合わせながら、
一方、
クヒオの生育史に幼少期の虐待体験を重ねてみたり…。

ラストの
クヒオを米空軍がヘリで救出しにくるシーンは
圧巻でした。

それら、
すべてが“騙し”として
観客の私たちを
心地よい“騙され”世界に誘ってくれます。

私たち観客が望むだろうから
作り手は手を変え品を変え
“騙し”に躍起になるのでしょう。
(クヒオ大佐のように)


ゲラゲラ笑える喜劇ではありませんが
とんでもなく喜劇な映画です。
(お薦め!)


 「火垂」以来ひさしぶりに見た
   中村優子の演技、
 「ゲルマニウムの夜」以来の
   新井浩文の演技、
 好きでした。






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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (乙羽)
2010-04-06 21:26:55
ゆうすげさま、こんばんわ。
と言っても、過去記事にコメしてますけど。

借りてみます。
たぶん好きな内容です。
返信する
騙されてみたい… (ゆうすげ)
2010-04-06 22:06:17
>乙羽さんへ

是非是非、観てみてください。

クヒオ大佐を取り巻く(騙される?)
3人の女性は、みな
三者三様で魅力的?です。

この3人だったら、
騙すよりも騙される側になってると思います。
(いや、騙されてみたいです。…笑)

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