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世界選手権へ――課題はスタミナ不足(キムヨナ)



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帰ってきた女王キム・ヨナ「ライバル?気にしない」

帰ってきた女王キム・ヨナ(22)が11日、仁川空港に到着した。 キム・ヨナは独ドルトムントで開催されたNRW杯でショートプログラムとフリーの合計201.61点をマークし、優勝した。 目標にしていた技術点(ショート28.00+フリー48.00)も軽くクリアした。 記者会見場に入ったキム・ヨナの表情には余裕があふれていた。

--大会の結果がよかった。 感想は。

「気分がいい。 多くの方々から応援があった。 最善を尽くした結果が出たようだ。 本当にうれしい」

--大会に出場して補完すべき点も分かったと思うが。

「(フィギュアは)毎シーズン、ルールが変わっている。 今回はスピンに注意した。 今季初めてするスピンもあった。 練習では特に問題がなかった。 しかしが競技を終えて点数を見ると、レベル4を目標にしていたのがレベル3だった。 実戦でうまくできなかったのか、構成の問題かを確認しなければいけない。 小さな部分だが、影響があるので気になる。 一つひとつを確実にしたい」

--長いブランクからの復帰戦だった。 体力的に厳しいところはあったか。

「1年8カ月間のブランクがあった。 公演はしていたが、競技は久しぶりだ。 休んでいる間は練習量を減らした。 肉体的にきついが、バンクーバー五輪当時よりも軽い気持ちで臨んだ。 しかし練習よりも実戦で緊張した。 息苦しくもなった。 しかし頑張って練習したので、実戦でもそれほど無理はなかった」

--1月の全国フィギュア総合選手権大会に向けて準備しているが。

「NRW杯でよいスタートを切った。 足りない部分も確認した。 コンディションも悪くなかった。 久しぶりに国内で大会をする。 良い姿を見せなければいけないので、よりいっそう頑張りたい」

--ショートよりフリーでミスがあった。 練習ではうまくいったと聞いた。

「やはりショートは体力的な負担が少ない。 クリーンする確率が高かった。 フリーも順調だったが、最後にミスが出た。 体力的な問題ではなかった。 一度ジャンプが不安定になってそうなった。 ミスしたジャンプは自分が簡単に考えていたものだった。 少し油断した感じ? 体力的な問題ではない」

--1月までどんな練習をするのか。

「スピンは実戦で完壁にできるようにする。 レベル5を受けるために努力したい。 今季が終わるまで、プログラムで技術的な成功率も高め、振り付けや全体的なプログラムの流れをより滑らかにできるようにしたい。 競技をする体力は持っている。 もっと余裕を持ってできるように体力も上げていく」

--復帰してよかったと思うか。

「よかった、よくないというよりも、幸いだという思いが大きい。 長いあいだ競技に出ていなかった。 いくら練習しても、実戦では予想していないミスが出るのではないかと心配した。 予想よりは実戦でうまくいった。 心理的に楽になったのは確かだ」

--グランプリファイナルとほぼ同じ時期に開かれた。 女子フィギュアをどう見るか。

「過去に競争した選手がたくさん抜けた。 新しい選手がたくさん出てきた。 休んでいたので、参加しない大会には関心が向かなかった。 他の選手を気にするよりも、自分が頑張らなければいけない」

--世界選手権に臨む覚悟は。

「バンクーバーではクァク・ミンジョン選手と一緒に出た。 今回も韓国選手と一緒にする機会があればいい。 優勝しなければいけないというよりも、チケットを得ようという目標で軽い気持ちで臨もうと思う」
(フィギュアスケートニュースより)

 GPシリーズを浅田真央が制し、ドイツ・ドルトムントのNRW杯に出場してキムヨナも世界選手権への切符を手にした。
 
 これでほぼ二人は世界選手権でそろい踏みとなりそうである。まだだいぶ先だが二人の対決は楽しみだ。
 二人は同じステージに立ってくれないとやっぱり寂しい。華やかさも盛り上がりも欠けるように思われる。
 というか、二人のいなかったこのところのステージは火が消えたようであった。二人に取って代わる巨星が登場すれば話は別だが、そうは問屋がおろさないようである。ここ二年の間で取り上げられてきた有望な若手選手はたくさんいるが、結果的には伸び悩んでいる選手ばかりで、こっちとしても貴重な時間を浪費した思いが強い。
 キムヨナや浅田真央のような才能がそう次から次へと輩出してくるはずはなかったのだ。
 ソチオリンピックまではまだ少し時間がある。ソチへは当方が失望した選手の中から大きく飛躍してくる者がいるやも知れないが、世界選手権はキムヨナ、浅田真央始め、ベテラン選手らによる覇権争いとなりそうである。
 ここに出てくるベテラン勢はいっそう調子を上げてきそうなので、レベルの高い争いとなるのは間違いない。楽しみなことである。

 現時点で僕の見るところ、優勝の一番手は浅田真央、二番手はキムヨナである。
キムヨナはまだ本調子ではない。彼女はSPを完璧にこなす短距離走者のようなところがあって、スタミナに課題をかかえている。FSでは後半の息切れが不安要素で常につきまとう。これを克服するには量を滑り込むしかないが、モチベーションがそこへまだ達していない感じがある。 
 キムヨナの課題はスタミナ、浅田真央の課題は切れ。浅田真央が一歩優位と見る理由である。
 二人とも人気選手なので他のことで忙しくし、練習時間を十分に取れない悩みをかかえているだろう。
 豊富な練習を必要とするキムヨナは、自分をそこに追い込む気持ちの強さがどれだけあるかに尽きる。スタミナ不足――多忙なキムヨナのアキレス腱だ。

 NRW杯では、本人がやれたと思っているほどの成果は出ていない(ジャッジについてはよくわからない。ルール変更が生じるのは試行錯誤が続いている証拠。プロのジャッジが行きつ戻りつしてるのに、ネット上ではわかった風なことを言ってる輩が目につく。感想レベルで留めればいいのに・・・つい笑いだしてしまう文章もあったりする)ように感じられた。
 キスクラで疲れた感じが出るのは仕方ないが、競技の場で身体の重さが出てしまったらそれは大きなマイナス要因である。キムヨナの場合、SPではぎりぎりクリアできたが、フリーではこれがはっきり露呈の形になった。
 世界選手権ではフリーも克服してくれるのを願うものである。
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