雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(15)






韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第16話(最終回)(15)
Korean drama "You're Handsome" Episode 16 (Final) (15)



 悲鳴と歓声の中、テギョンはステージから客席に目を凝らした。
 
――いるはずだ。会場のどこかで彼女は自分を見ているはずだ。

「客席の明かりをつけてやってくれ」
 ステージの袖から様子を窺っていたシヌが演出スタッフに頼み込む。
 客席に明かりが入った。会場を埋めた観客の顔がひとつひとつつぶさに浮かび上がる。
 テギョンはミニョを見つけた。二人の目が合った。テギョンはステージを降りた。ミニョのいる場所に向かって歩き出す。
 テギョンとミニョを結んで人垣が割れた。
 テギョンはそこを歩いていった。ミニョはテギョンを見つめたまま動かない。テギョンはミニョを抱きしめた。思い切り抱きしめた。
 取り巻くファンは歓声をあげる。
「毎日言うからよく聞け。愛してる」
 歓声は悲鳴になり、激励に変わる。
 二人を祝福して頭上から紙吹雪が舞った。

 コンサートは大成功で幕を閉じた。
 
 いつもの自分に戻った二人は夜空の星を眺めた。
「アフリカの星はどうだろう・・・」
「お前、どうしてもアフリカに行くつもりか?」
 ミニョはテギョンを見た。
「私が帰るまで待っててくださいね」
「ずいぶん、偉くなったな。ステキな一番星を置いていくのに寂しくはないのか?」
「だけど、連れていけないでしょう?」
 テギョンは口を曲げた。
「おっ!」
 テギョンは上空にぐっと腕を伸ばした。何かを掴み取るしぐさを見せた。
「星を取ったぞ」
 開いたテギョンの手から星座と一番星がぶらさがった。
「星だわ」
 ミニョの顔が嬉しさでぱっと花開いた。
 星座はミニョの両手の中に落ちてきた。
「星を取ってくれるなんて信じられません。そんなに私のことが好きですか?」
 テギョンはミニョを睨みつけた。
「本当に偉そうだな。やっぱり返せ」
「イヤです」  
 ミニョは両手を引っ込める。
「もう私のものです」
「アフリカにはいっぱいダイヤがある。いいから返せ」
「あってもつくれません。絶対、返しません」
「だったら、偉そうにするな。あっ、何だ、あれ見ろ」
 二人は言い争ったりしながらも幸せそうだった。
「やっと捕まえた私の星です。もう絶対に離しません」
「そうだ、絶対離すなよ。お前がいるから俺は輝ける。お前のために輝き続けるから」
 二人の話はいつまでも尽きず、楽しく長い夜が続くのだった。

 (終わり)



<script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?cb=googleTranslateElementInit"></script>  google-site-verification: google3493cdb2db9
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

※ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「「イケメン(美男)ですね」」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事