現場トークショーから（ジェシカ）（２６）
From the on-site talk show (Jessica) (26)
「クリスタルという妹のためでしょ？」
「はい」
「練習生の時は怖かった方たちが」とルナ。「緊張している私たちを見て、暖かい言葉をかけてくれたりして・・・」
「ジーンとした？」
「ええ、すごく泣きました」
「ジェシカのデビューは？」
「向かう途中で泣きました。だから、メークも取れました」
「それじゃ、大変だ」
「でも、まだメークの途中だったので、大きなミスにはつながりませんでした。気を取り直してステージに上がれました」
「ジェシカは」とソンミン。「ステージに上がる前に”泣かない、大丈夫よ”と言いながら、一番泣いてましたよ」
またまたはにかむジェシカ。嬉しモードではにかむジェシカ。
「ジェシカはそういう子だからね」
お笑いＭＣの言葉と笑い声。
――世界で輝く星。
「三人に共通していることといえば・・・これじゃない？ 韓流スター」
「うん、韓流スター」
「すごく誇らしい」
「ああ、そうそう・・・海外での公演を見ながら泣いたことがある」
「ほんとに？」
「ああ」
「初めて海外に行った時は・・・自分でも半信半疑でした」
「ああ、わかる」
「少し知られている程度だと思ってたから。でも出かけてみるとこれがもう・・・タイでの話です」
「初めてで？」
「はい。飛行機に乗るのは初めてでした」
「靴は脱いだ？」
「もうーっ！ すっかり騙されましたよ」
照れくさそうに笑うソンミン。つられてルナもジェシカも。
「でも、僕たちがタイに到着すると・・・入国を止められました」
「おおっ」
「”まだ出ないでほしい”と」
「うん」
「理由を聞くと・・・ファンが集まり過ぎてバリケードが壊れたからって」
「ほうーっ」
「どのように僕たちを知ったのか・・・海外に行くたびにたくさんのファンが待ってくれています。プラカードにはハングルで・・・”ソンミン、愛してる”とか、”韓国語を勉強してる”とか書いてありました。それを見るたびに、誇らしくて幸せな気持ちにさせられます」
男性ＭＣは人差し指を突き上げた。
「スーパージュニアだ！」
「そうね」と真顔で女性ＭＣ。
「全世界のファンたちよ、見てるかい。Ｋ－ＰＯＰスターだ！」
ルナは恥ずかしそうに顔を両手で覆う。笑顔のソンミン。充ち足りた思いと新たな気概をにじませるジェシカ。
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