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キムヨナ 円熟の演技

キム・ヨナ、ロサンゼルスに移って練習開始
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キム・ヨナ(20、高麗大)が米ロサンゼルスで新たに練習を始める。 その間、カナダ・トロントで合宿をしてきたキム・ヨナは約4年ぶりに練習場所を変えた。
キム・ヨナのマネジメント社オールザットスポーツは6日、「キム・ヨナは米国での活動が増えた。 10月2日と3日にアイスショー『オールザットスケートLA』が開催されるほか、ユニセフ親善大使としての活動もあり、ロサンゼルスでの練習がより都合がよいと判断した」と説明した。
また「新しいコーチはまだ決まっておらず、ロサンゼルスで練習をしながらコーチ選任作業を続ける方針。 コーチが決まるまではミシェル・クワンの個人練習リンクであるイーストウェスト・アイスパレス(East West Ice Palace)などで練習する予定」と伝えた。
ロサンゼルス市は今年8月6日を「キム・ヨナの日」とし、名誉市民証を授与することにした。
(ニュース記事より)


 後出しジャンケンじゃないが、キムヨナ選手はアメリカのロサンゼルスあたりに練習拠点を移すんじゃないかと漠然とながら思っていた。それをブログに書こうと思わないでもなかった。
 しかし、練習環境を変える云々は彼女にとって真剣な問題だ。いろいろあって、思い悩んでいる彼女のことを思えば、競馬の予想みたいに適当なことを書いてなどいられない。そう思って状況を見守っていた。
 このニュースに触れてとりあえずほっとなった。どういう推移でこれが決まったにしろ、新たな出発にかける彼女の決意もここにこめられているだろう。
 ロサンゼルスは韓国系市民の多い土地でもあるし、市から名誉市民証も授与された。リラックスして練習できる場所となるのではないか。
 
 気持ちの問題はともかくとして、これでキムヨナは実際的にオーサー氏と距離を置き、リフレッシュの環境を得た。

 彼女のコーチとしてどんな人が登場するのか楽しみだが、キムヨナ選手は世界のトップに君臨している。歴代のオリンピックチャンピオンの中で、技量はむろんのこと、印象度も存在感も図抜けている。
 コーチとして登場すれば有名無名を問わず、その人は一躍脚光を浴びることになる。
 ジャンプの高さや美しさ、プログラムをこなすテクニック、想像力等、すでに完成度は高い、といわれるキムヨナ選手に、その人がどのような指導をほどこしていくのか、非常に興味を覚えるところである。
 3Aにチャレンジしない彼女は、身体のバネや体力はこれ以上の伸びしろを望めないかもしれない。彼女に限らず、スポーツ選手はある時期を境に瞬発力やバランス感覚は衰えを見せだす。個々で多少違ってくるかもしれないが、フィギュアスケートの女子選手は二十歳くらいまでに飛べるジャンプは決まってしまうと僕は見ている。人の身体はその多くが水分で構成されているが、パワーの源は何であるか。筋肉がどうのこうのと言い出せば話は長くなる。
 ひと言で要約すればそれは<水>なのである。人の身体は年々水分構成比が下がっていっている。樹木や草もそうかもしれない。水分の行き渡らない枯れ草に力や勢いがないのは誰の目にもはっきりしている。
 人も限界の生き物であるから、水分構成比が下がっていくことが身体の衰えを象徴していくことになるだろう(じつは生まれた瞬間からそうらしい。とすれば、我らに快感をもたらすスポーツの発見は我らに置かれた運命へのはかない抵抗でもあるようだ)。
 つまらない説明を書いてしまったが、身体の血を滾らせて行う瞬発系のスポーツはその余波をもろにかぶることになる。ジャンプをいくつも飛ばなければならないフィギュアスケートは、優雅に見えながらも、そういう厳しさと向き合っているのだ。
 だから、3Aを飛ばないと宣言したキムヨナ選手の選択は賢明でもあると言える。二十歳までにこれを会得できなかった彼女がこれを飛べるようになるには、努力の天才彼女にしても他の多くのことを犠牲にしなければできないことのように思えるからだ。
 僕は彼女にさらに進化した円熟の演技を求めたい。
「さすが、キムヨナ」 
 僕らをそううならせる彼女にソチで出会いたい。
 
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