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新しくなったキム・ヨナ「7分の芸術ドラマに期待を」
今季、キム・ヨナの「7分間芸術ドラマ」がフィギュアファンの目の前で繰り広げられる。
‘フィギュアクイーン’キム・ヨナ(21、高麗大)を指導するピーター・オペガード・コーチが31日(日本時間)朝、韓国入りした。 24日からロシア・モスクワで開催される2011国際スケート競技連盟(ISU)フィギュアスケート世界選手権大会を準備するためだ。
オペガード氏は31日午後、ソウル孔陵洞(コンルンドン)泰陵(テルン)選手村室内スケート場で行われた公開練習の後、「今季のプログラムは芸術性に特に重点を置いた。 技術も重要だが、表現力部門に重点を置いてトレーニングした」とし「以前に(キム・ヨナが)できると考えていたもの以上に高めた」と述べた。
キム・ヨナはこの日の練習でも表情と動きを細かくチェックした。 表情にも注意を払い、ステップとスピン、スパイラルの連結動作も水が流れるように滑らかだった。
今季キム・ヨナはショートプログラムの背景曲にバレエ曲「ジゼル」を選んだ。 ジゼルはバレリーナにとっても表現が難しい作品だ。 今季「ジゼル」を演じたバレリーナのキム・ジュウォン氏は「白鳥の湖が主役舞踊家として認められる作品であるなら、最高のバレリーナとして認められるための作品がジゼル」とし「見せなければならない感情ラインが非常に多い作品。 第1幕では愛の歓喜、失恋の痛み、死まで表現しなければならないが、第2幕では‘空気の妖精’のように無表情の中で感情を表現しなければならない」と説明した。
これまで中野友加里や安藤美姫(ともに日本)がジゼルを演じたが、芸術よりも技術に集中したジゼルという分析が多い。 キム・ヨナの新しいジゼルが期待される理由だ。 キム・ヨナの所属事務所オールザットスポーツ関係者は「フリーのオマージュ ・トゥ・コリアの芸術性も期待していい」と話した。
2010バンクーバー冬季オリンピック(五輪)金メダル後に初めて迎えるシーズン。 キム・ヨナがまた競争舞台に挑戦するには新たな動機が必要となる。 オペガード氏は「キム・ヨナのようなトップ級選手は私的な面でよく動機を得る。 そのような面で動機付与を助けていきたい」とし「米国にいる時、キム・ヨナはすでに準備ができていた。 今からは体力を上げて、ジャンプなどを無理なく消化できるように支援する。 大会3週前からは安定を図り、2週前からは体力を押し上げる予定」と説明した。
キム・ヨナは「米国にいる時、調子がよかった。 大会日程が変更され、やや支障はあったが、残りの1カ月間うまく回復させて大会に臨めるようにしたい」と意欲を見せた。 キム・ヨナは22日ごろ、決戦地のモスクワに向かう予定だ。
(ニュース記事より)
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☆☆☆
「キム・ヨナのようなトップ級選手は私的な面でよく動機を得る。 そのような面で動機付与を助けていきたい」
☆☆☆
謙虚でいい言葉である。
オペガード氏は今のキムヨナにとって相性のいいコーチかもしれない。上記の発言からそれを感じる。
フィギュア競技の選手としての実績はブライアン・オーサー氏より劣るオペガード氏だが、コーチの技量は選手経験や実績からだけで問われるものではない。
オーサー氏とオペガード氏のどっちがこれからのキムヨナを活かすことが出来るか、と問われれば僕はためらうことなくオペガード氏を挙げたい。
どうしてか?
今のキムヨナにとってもはやオーサー氏は不要と感じるからだ。
「彼女にはまだ教えるものがある。彼女には3Aを飛べるようになってもらいたい」
「キムヨナには3Aをマスターして次のオリンピックを目指してほしい」というような願望をオーサー氏は述べたりしたものだったが、願望はあくまで願望に過ぎない。その言葉はキムヨナの指導者としての限界を示すものだったと言えようか。
ずばり、オーサー氏は型も個性もまだ決まっていない新人選手を育てるのにもっとも適したコーチではないかと考える。逆の視点になるが、彼の資質を弟子として開花させていったのがキムヨナだったのではあるまいか。オーサー氏のもとでクリスティーナ・ガオ(米)がそれなりの成長を見せているところをみれば、あながち的外れでもないだろう(ガオ選手がキムヨナに似すぎた演技をしているのは気になるが)。
オーサー氏に出会う前のキムヨナはすでに選手として有望だった。国際的ステージで活躍していけるだけの器だった。ただし、オーサー氏を師とあおぐようにならなければ、バンクーバーの金メダルに直結するような実績を積み上げることはたぶん叶わなかっただろう。韓国を代表するロマンチック・フィギュアスケーターのレベルで留まってしまったかもしれない。「鉄は熱いうちに打て」というが、二人の師弟関係成立がもう一年遅くてもそうなったかもしれない。
しかし、バンクーバーが終わり、キムヨナのジャンプ技術やパワーはおそらく限界点に達してしまった。残されたのは演技の理解や熟達の道だけだ。
ここからヨナにとって必要なのはジャンプ技術のさらなる追求を目指すオーサー氏のようなコーチではなかった。むしろ、演技全体の細部イメージを語れるアドバイザー的なコーチだったのだ。キムヨナがオペガード氏とそのような話をしたかどうかは知らないが、上記の発言はキムヨナの気持ちを的確に汲み取っていると思われる。
「キムヨナの今季のプログラムは芸術性に特に重点を置いた。 技術も重要だが、表現力部門に重点を置いてトレーニングした」
3回転の連続ジャンプを多くの選手が飛べるようになった今、他選手とどこで差異をつけていくかとなれば表現力で示していくしかない。
フィギュアスケートの女神が究極に求めているのはどんな演技でどんなステージなのか?
この世界選手権で、キムヨナの表現力がどんな世界を具現させるかによって、女子のフィギュアスケートは新たな展望を開くことになるかもしれない。
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キム・ヨナの、世界選手権大会2回目の優勝を助ける、ピーター・オプガードコーチが本格的な、歩みを始めた。初めて韓国の地で息を合わせたオプガードコーチは、キム・ヨナの芸術的感覚に対して絶賛した。
オプガードコーチは「体力が後押しする演技も良いが、個人的には芸術性に重点を置きたい」として、「ヨナは芸術性だけを取ってみる時、新しい境地に上がったようだ」と説明した。