フィギュアのキム・ヨナ「コンディションは70%」
【ソウル聯合ニュース】バンクーバー冬季五輪フィギュアスケート女子金メダリストのキム・ヨナが24日、ソウル・泰陵選手村国際スケート場で記者会見し、国際舞台への復帰スケジュールを来週にも発表する考えを明らかにした。
復帰初戦は12月にドイツ・ドルトムントで開催される国際大会NRW杯か、クロアチア・ザグレブで開催されるゴールデンスピンになると予想される。
韓国人2人を新コーチに迎えたキム・ヨナは「コンディションは70%程度。体力の不足を補えば無理なく出場できる」と話した。
以下は一問一答。
――新コーチ陣を迎えた感想は。
「シーズンがスタートしてから新コーチとの練習を始めることになり、出遅れた感がある。ただ、16年の選手生活をスタートしたときから指導してくれたコーチ達と再びトレーニングできることになりうれしい」
――新コーチ陣の契約は来年3月の世界選手権まで。2014年のソチ五輪に向け新コーチをあらためて選任する理由は。
「それについては考えたことがない。今シーズンのことだけを考えて決定した」
――新プログラムはどの程度完成したか。
「ショートプログラムもフリーも数カ月前に完成した。不足しているのは体力。最も不足し、最も重要な部分だ」
――競技力は戻ったか。
「ジャンプの感覚はまだ残っているので、体力だけ補えれば無理はないと思う。心配なのは長い間、試合に出場しなかった点だ」
――新プログラムの曲名は「キス・オブ・バンパイア」だが、バンパイアを演じるのか。
「バンパイアではなく映画の主人公のような役を演じる。(振付師の)デビッド・ウィルソンが言ったように、一からのスタートになる」
(インタビュー記事より)
シン・ヘスク(55)、リュ・ジョンヒョン(44)と二人のコーチのもとでキムヨナは今季に臨む。二人とも彼女にとって恩師だ。キムヨナの資質の開花をずっと見てきた二人だ。
やれないことをやるんじゃなく、やれることを確実にやる・・・今年の彼女は基礎をみっちりやりなおそうと考えているのかもしれない。
コンディションは70%程度と本人は語っている。スポーツ選手は80%のところをまずまずのコンディションと考えるだろう。70%はそこにもかかってこない。
マラソン選手が10キロほどを軽いランニングでこなしているようなものかもしれない。
要するにまだまだ試合に出るどころの体調や感覚ではないということであろう。
バンクーバーオリンピックを目指していた時のキムヨナは、グランプリシリーズなども緒戦からきっちり仕上げて試合に臨んでいた。
それとまったく違った展開となってきそうである。
二度目のオリンピックを目指す彼女は、(振付師の)デビッド・ウィルソンも言ったように、すべてをまっさらにし、一からのスタートを切るようである。
ジャンプの感覚はかすかに残っていると当人は言っている。しかし、裏返せばほとんど忘れてしまっているということだ。
それらを頭でなく身体に叩き込むまでは相当の苦労と時間を要することになろう。
どうやらこの一年の彼女は、新たな理想と構想のヨナスタイルに向かってあらためて種まきをするシーズンとなって来そうである。
12月緒戦の彼女は、演技は相変わらず上手いかもしれないが、バンクーバー時までに見せたシャープなジャンプを見せてくれることはないかもしれない。
しかし徐々に取り戻していって、世界選手権の頃にはそれらのジャンプも復活してくると信じたい。