

藤井聡太竜王 VS 渡辺明王将
(第71期ALSOK杯王将戦)第4局より
この将棋の分岐点(勝負の分かれ目)は後手藤井竜王の指した7六歩に対し、8六銀とするか8八銀とするかで戦い方が大きく違ってくる(重要な)局面だったと渡辺名人はブログで書いておられる。
渡辺王将はその局面でそこまでの意識は持っていなかったらしい。藤井竜王の指摘を受けて、8八銀が先手の戦い方を狭めた緩手だったとの認識を持たれたようである。
YouTubeに上がっている解説動画を見ても、藤井竜王の指した7六歩(封じ手だった)に対し、渡辺王将の指した8八銀は、3四桂打ちから2二歩打ちとした強い攻めと折り合いの悪い手となったようである。
ギリギリの強い攻めを開始したからには、後手の反撃に対しても強手で応じた方が理に適う。AIは同銀と7六の歩を食い千切る手が一番優るとしたらしい。
そういう解説は動画でいくつか見られたし、控室の棋士たちもAIともどもそういう手があるのを知り、渡辺王将がそう指すかどうかに注目は集まっていたことだろう。
AIが今のように大活躍を見せる前は対局者が一番読んでいると言われ、タイトル戦で新手の攻めや受けが登場することも少なくなかった。
一番深い読みを持ってタイトル争いを展開していたのは当事者たちだったからだ。
しかし今は景色も変わった。難しい局面も対局者より、AIを設置した控室の方がいち早く最善手を見つけ出してしまう。
自分はをういう控室があるのは別に構わない。
だがもうひとつ、AIを持ち込めない控室を用意し、何人かの棋士をゲストで入れて対局進行を語らせるコーナーがあってくれれば嬉しいかな、と思う。
対局者がどれだけすごいレベルで戦っているかを感じ取れる気がするので…。
第4局は封じ手の7六歩以下、数手の応酬で勝負の大勢は決した印象だった。
解説動画によると藤井竜王の7六歩に対し、渡辺王将の8八銀が敗着の手みたいになってしまっているからである。
実際、そこでのやりとり以降、渡辺王将は手を制約されながら防戦に努めるも手負けの流れを払しょくできずに敗れ去ってしまった。
逆に言えば藤井竜王が疑問手をまったく指さずに渡辺王将を追い込んで行ったとも言える。
そこで藤井竜王の封じた7六歩はどういう手だったのか、というのに強く引かれる何かを覚える。
藤井竜王の読みの深さと速さは、渡辺王将のコメントを通じて実感するようになっていた。
王将戦第4局の一日目、渡辺王将はかなりの手ごたえを感じていたようだ。勝ち負け云々でなく、そういうニュアンスを対局後に伝えている。
渡辺王将の感じていた手ごたえは、藤井竜王も感じ取っていたのではないか。
勝率が高いからあまりある話ではないが、ジリ貧負けを嫌う藤井竜王は不利な局面からごく稀に強引な攻めをする時がある。その攻めの中には巧妙な罠の筋もあるのだが、藤井竜王はこの対局でもそれを決行したのではないかと自分は思う。
すなわち藤井竜王は、封じ手とした7六歩を渡辺王将が7六銀と歩を食い千切ってくる手までも想定していた? そしてその流れが実現すれば不利に陥っていくことも…。
しかし、最終戦になるかもしれない第4局で、渡辺王将が銀と歩を刺し違えるような真似はしないのでは(?)、と見てあえて踏み込んだのではあるまいか。
このへんは局面の外の心理戦、あるいは勝負術的な面もありそうである。
深い読みに裏打ちされて藤井竜王は勝負術も長けてきた気がする。
(第71期ALSOK杯王将戦)第4局より
この将棋の分岐点(勝負の分かれ目)は後手藤井竜王の指した7六歩に対し、8六銀とするか8八銀とするかで戦い方が大きく違ってくる(重要な)局面だったと渡辺名人はブログで書いておられる。
渡辺王将はその局面でそこまでの意識は持っていなかったらしい。藤井竜王の指摘を受けて、8八銀が先手の戦い方を狭めた緩手だったとの認識を持たれたようである。
YouTubeに上がっている解説動画を見ても、藤井竜王の指した7六歩(封じ手だった)に対し、渡辺王将の指した8八銀は、3四桂打ちから2二歩打ちとした強い攻めと折り合いの悪い手となったようである。
ギリギリの強い攻めを開始したからには、後手の反撃に対しても強手で応じた方が理に適う。AIは同銀と7六の歩を食い千切る手が一番優るとしたらしい。
そういう解説は動画でいくつか見られたし、控室の棋士たちもAIともどもそういう手があるのを知り、渡辺王将がそう指すかどうかに注目は集まっていたことだろう。
AIが今のように大活躍を見せる前は対局者が一番読んでいると言われ、タイトル戦で新手の攻めや受けが登場することも少なくなかった。
一番深い読みを持ってタイトル争いを展開していたのは当事者たちだったからだ。
しかし今は景色も変わった。難しい局面も対局者より、AIを設置した控室の方がいち早く最善手を見つけ出してしまう。
自分はをういう控室があるのは別に構わない。
だがもうひとつ、AIを持ち込めない控室を用意し、何人かの棋士をゲストで入れて対局進行を語らせるコーナーがあってくれれば嬉しいかな、と思う。
対局者がどれだけすごいレベルで戦っているかを感じ取れる気がするので…。
第4局は封じ手の7六歩以下、数手の応酬で勝負の大勢は決した印象だった。
解説動画によると藤井竜王の7六歩に対し、渡辺王将の8八銀が敗着の手みたいになってしまっているからである。
実際、そこでのやりとり以降、渡辺王将は手を制約されながら防戦に努めるも手負けの流れを払しょくできずに敗れ去ってしまった。
逆に言えば藤井竜王が疑問手をまったく指さずに渡辺王将を追い込んで行ったとも言える。
そこで藤井竜王の封じた7六歩はどういう手だったのか、というのに強く引かれる何かを覚える。
藤井竜王の読みの深さと速さは、渡辺王将のコメントを通じて実感するようになっていた。
王将戦第4局の一日目、渡辺王将はかなりの手ごたえを感じていたようだ。勝ち負け云々でなく、そういうニュアンスを対局後に伝えている。
渡辺王将の感じていた手ごたえは、藤井竜王も感じ取っていたのではないか。
勝率が高いからあまりある話ではないが、ジリ貧負けを嫌う藤井竜王は不利な局面からごく稀に強引な攻めをする時がある。その攻めの中には巧妙な罠の筋もあるのだが、藤井竜王はこの対局でもそれを決行したのではないかと自分は思う。
すなわち藤井竜王は、封じ手とした7六歩を渡辺王将が7六銀と歩を食い千切ってくる手までも想定していた? そしてその流れが実現すれば不利に陥っていくことも…。
しかし、最終戦になるかもしれない第4局で、渡辺王将が銀と歩を刺し違えるような真似はしないのでは(?)、と見てあえて踏み込んだのではあるまいか。
このへんは局面の外の心理戦、あるいは勝負術的な面もありそうである。
深い読みに裏打ちされて藤井竜王は勝負術も長けてきた気がする。
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