雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「30だけど17です」(連載155)





韓国ドラマ「30だけど17です」(連載155)




「30だけど17です」第18話(初めてのキス)③


☆主なキャスト&登場人物


○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)
★★★

 リン・キムはシム・ミョンファンに自分の気持ちを伝えた。
「先生の演奏が聴けなくてすごく残念です」
「…それは本心かな?」
「えっ?」
 リン・キムの表情から笑みが消えた。
「完璧な君が、なぜソリさんを羨むんだ?」
 リン・キムはシム・ミョンファンから目をそらす。
 心底を見抜かれた気がし、苦笑を浮かべた。
「何の話だか…」
 シム・ミョンファンはリン・キムを見つめた。
 ウ・ソリのバイオリンを床に叩きつけようとしていたリン・キムの後ろ姿を覚えていた。
「当時は17歳だから幼さゆえの嫉妬だと思った。しかし、先日…君とソリさんのやりとりをたまたま耳にした―」
「…」
「私は彼女の演奏が好きだ。それは正確でなくても音楽を楽しんでいるからだ。次はどんな演奏をするのか期待したくなってしまう」
「…」
「君は多くの人が憧れるすばらしい演奏家だ。他人と自分を比べる必要はない」
「…」
「もっと音楽を楽しんでもいいのではないか。完璧を求めて自分を苦しめないでほしい」

 リン・キムは自分の部屋で涙に暮れた。シム・ミョンファンから言われた言葉を何度も噛みしめた。
「何も―知らないくせに…」

★★★


 ソリはトックを抱いて庭に出ていた。出て来た風が日中の暑さを消していた。
「ペン〜、夜風が涼しいね」
 そこにチャンが出てきた。
「何をしてるの?」
 テーブルの前に腰をおろした。
「何となく…夜風に触れたくて」
「音楽祭の練習で忙しそうですね」
「おかげさまで…」
 ソリは笑顔を返した。ボートの大会を控えているチャンによけいな話はしたくなかった。
 チャンは残念がった。
「大会と重ならなければ見に行ったのに…」
「最終日に行きます。出発は明日?」
「うん。水に慣れる必要があるから」
 ソリは頷く。
「優勝したら願い事を聞いてほしいんだ」
「…」
「個人戦で優勝したら…俺と一緒に遊んでください」
「もちろんよ」ソリは顔を綻ばせる。「みんなでお祝いしましょう」
「じゃ、なくて2人きりで」
 ソリの笑みは静止しる。
「その日は2人だけで遊ぼう」
「そうね〜、そうしましょう」
 戸惑いまじりでソリは答えた。
 それを聞いてチャンは立ち上がった。
 空を見やって声を張り上げた。
「絶対優勝するぞ」


「待ってください」
 車で出かけようとするウジン達のところにソリが駆けつけてきた。
 両肩からバッグを下げた姿で息を弾ませた。
「私も一緒に行きます」
「今日はいいのに」とカン代表。「クラシック公演の日に来ればいいのに」
 ソリは言った。
「少しでも力になりたくて」
 ウジンは笑顔になっている。ウジンを見てソリは言った。
「お水などを運びます」
「車に乗ってください」とヒョン。
 頷くソリの袖口をウジンが握った。
「ぼ、僕の車で行こう」
 突然でソリは戸惑う。
 ウジン達を見てヒスは笑みを浮かべる。
 ウジンは2人を見てすかさず言った。
「2台の方がどう考えても便利だろ」
「1台でも乗れるよ」
 反論するヒョンの首根っこをカン代表がつかんだ。
「そうね。そうしましょう。あなたたちは行って。それであんたは私を乗せなさい」
「ああ、いいですよ」
 ウジンはご満悦だ。しかしソリははにかみも混じり複雑な気分だ。
 ウジンはソリの袖口を引いた。
「さあ、乗って」
 ソリは照れくさそうにウジンに従った。
 ウジンは助手席のドアを握った。口笛でも吹きそうにして言った。
「さあ、閉めますよ」


 音楽祭の開始日は人がどっと繰り出し、関係者は段取りや運営で忙しかった。
 ソリはカン代表やウジンらのサポートで走り回った。
 道具運びで大わらわのヒョンの手には飲み物を握らせた。
「ほら、もっと飲んで」
 ウジンはステージのセットがミスなく組み上がっているかどうかを図面と睨み合わせて見て回った。
 そんなウジンのところに駆けつけてソリはミニ扇風器を向けたりする。ウジンは苦笑しながらソリの手にしたペットボトルを握る。キャップを開けて飲み始める。大半を飲んでしまった。
「あっ、それ、私の飲みかけなのに」
「いいでしょ、少しくらい」
 キャップを閉めながらウジン。
「ですけど、開けてないのがあるのに…」
 ウジンはソリを見てご機嫌に笑みを浮かべた。ステージなどを見やって真剣な表情に戻った。
 ソリは火照りだした自分の頬にミニ扇風器の風を当てた。



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