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BTSのチャレンジ精神と成果
ワールドスタジアムツアー『BTS WORLD TOUR ‘LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF’』は、5月4日（現地時間）のアメリカ・ロサンゼルスのローズボウルスタジアムを皮切りに8都市16公演で65万人を動員したという。
ウェンブリースタジアムのライブは2日間で12万人を動員したとのことだ。イギリスのメディアが驚いたのも無理はない。
ここでコンサートを行えるのはごく限られた超一流のアーチストだけだ。
イギリスメディアのデイリー・テレグラフは「英語ではなく韓国語（外国語）で歌うＢＴＳは、グローバルなポップセンセーションを起こすためのあらゆるルールを打ち破った」と伝えた。
米ＣＮＮもロンドン公演に合わせて配信した記事で、「ＢＴＳは言語の限界を乗り越え世界最高のグループになった。ビートルズがそうだったように、ＢＴＳも別の大陸から来て米国市場の開拓に成功した。これはビートルズよりもすごい成果かもしれない」と評価した、という。
☆…これはビートルズよりもすごい成果かもしれない
と米ＣＮＮが注釈を加えたのは、欧米のアーチストでなく、アジアの果てのボーイズグループが言語の壁を乗り越え、ウェンブリースタジアムでのライブを実現したからだろう。
ビートルズはアメリカ大陸に渡って米国市場を席巻した。だが、彼らにとってアメリカ大陸は言語的に近しい（親しい）国だった。
だがBTSが出ていった極東アジアは言語的にもっとも遠い国である。我々がアラビア語に覚える違和感、いや、欧米の人たちからすればもっと遠い感覚の言語かもしれない。
だが、その夜のウェンブリースタジアムは、BTSの歌う極東アジアの歌声で溢れかえった。
K-POPは歌だけでなくダンスで愛される比重度も高い。それゆえ女性を中心に人気が高い。
BTSの活躍でK-POPは欧米のテレビ番組で紹介される機会が増えている。ユーチューブでそれらの動画を目にできるが、女性司会者やタレントらの好感度が高いと感じられる。巷でも女性ファンを中心にカバーダンスが溢れている。
ユーチューブでカバーダンスを検索していたら、BTSがコンサートを控えたスタジアムの外でARMYが 登場して(Boy With Luv)のカバーダンスを行っていた。
コンサートのチケットを握った多くのARMYが取り囲んで眺めている。
拍手を浴びていたが、ダンスを披露したのはフィリピンからやってきたARMYだった。インタビューの動画もたくさん上がって来ているが、彼らは世界さまざまの地からコンサートを見にやってきていた。
BTSは一足飛びでウェンブリーのスタジアムにたどり着いたわけではない。極東アジアの地から丹念に落穂拾いを続けていって、ようやくそこにたどりついたわけなのだ。
今にして思えば一昔前に Wonder Girlsや少女時代がアメリカ上陸を目指したチャレンジ精神と失敗も決してムダではなかった。現在につながる少しの因子は置いてきたということだったのだろう。
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