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韓国ドラマ「プレーヤー」(連載15)

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韓国ドラマ「プレーヤー」(連載15)

☆主なキャスト&登場人物 
○ソン・スンホン➡(カン・ハリ(チェ・スヒョク))
○クリスタル➡(チャ・アリョン)
○イ・シオン➡(イム・ビョンミン)
○テ・ウォンソク➡(ト・ジヌン)
○キム・ウォネ➡(チャン・インギュ)


 「プレーヤー」第2話→(警察も検察も思いのまま)①


★★★
 ビョンミンは叫んだ。
「やったぞ!」
「おお、やったな」
「ブタみたいに単純だったとは、笑わせる。わっはははは」
「おお、やるじゃないか、はっははは…」
 ハリも2人を見て笑顔になる。
「こんなに簡単だとは…単純なヤツだ…」
「単純なやつが他にもいるんだな…」とハリ。「はっははは…」 
「ん? 何だこれは?」
 流れ出した映像にビョンミンらは驚愕する。
 女たちを強姦する映像に加え、被害者と思われる女たちのアップ映像がずらずらと並び出てきたからだ。
「おい、ハリ。ハリよ」
「どうした?」
「これを見てくれ」
 ビョンミンはタブレットをハリに回した。
「この女はひょっとして…病院にいた女では?」
「最低な野郎だな」とジヌン。
「…」
 画面に警告の文字が点滅しだす。
 ビョンミンは慌ててPCの電源を落とす。
「何だ?」
「どうした?」
「追跡を受けた」とビョンミン。
「なんだと?」とハリ。
「急に何を言ってるんだ」とジヌン。
 ビョンミンは辺りを窺う。
 何台かの車がサイレンを鳴らして押し寄せて来る。
 ビョンミンは叫ぶ。
「逃げるんだ。エンジンをかけろ」
「早く早く!」
 その暇もなく車は何者かの銃撃を受けた。何発かが窓ガラスを打ち砕いてきた。不意打ちに車内のハリたちは恐れおののき身を伏せた。


★★★


 次には多くのパイプらを手にした連中が車に突進してきた。ドアをこじ開け、ハリらを引っ張り出そうとする。逃げるためにハリらは外に飛び出して格闘するしかない。
 武闘家のジヌンが飛び出した。棒切れに打たれながら数人を殴り飛ばす。車の中で頑張っていたビョンミンも引きずり出される格好で外に飛び出す。標的になって殴られる。ハリが助けに入る。そして男たちにパンチや棒打ちを見舞われる。
 ジヌンが奮闘して男たちを片っ端に殴り飛ばすが、そこへ一台の車が突っ込んで来た。ジヌンを弾き飛ばした。
 弾き飛ばされたジヌンは男たちに棒で袋叩きにされる。転がって動けなくなった。
 ジヌンがやられるとハリらは戦闘力を失った。ハリとビョンミンは相手に難なくつかまった。3人はひとところに転がされた。男たちに囲まれた。


 そこに連中を束ねるヤツがハリたちの前に現れた。
「何かの誤解ですよ」
 ビョンミンは彼を見て弁解する。
「何も見てません」
 ハリの電話でやってきたアリョンは、現場でハリらがピンチに陥っているのに出くわした。
 のこのこ姿を出したら自分も捕まってしまう。
「お前は見たか?」
「えっ、何を? 見てないよ」
 ハリもとぼける。
 ハリが話をはぐらかしている間にアリョンはこっそり動いて止まってる車の一台に乗り込んだ。エンジンをかけた。
 ガードマンのボスは怖い顔でハリらを見下ろした。
「可哀そうな奴らだ。こいつらを車に乗せろ」
「はい」
 男たちはハリたちに手をのばす。腕をつかんで立たせる。
「何するんだ、やめろ。何も見てないと言ってるだろ」

 そこにアリョンは車をバックで連中のところに突っ込んだ。
 男たちが車をかわすのに乗じて、方向を切り返す。大きな声で叫ぶ。
「乗って!」
「行くぞ」
 ハリは車に向かって走る。ビョンミンがカバンを持って続き、ジヌンが追いすがる連中を押し飛ばして最後に乗り込んだ。
「逃がすな!」
 ボスは叫んだ。


 逃げたアリョンらの車は路地裏に逃げ込んでライトを消した。じっと息をひそめた。
 男たちの車は街道を走り去っていく。
「行ったか?」
「そうみたい」
 ハリたちはホッとなる。車内で伏せていた身体を起こす。
「死ぬかと思ったよ」
「助かったよ」
 ビョンミンは後部席から腕を伸ばす。手を広げる。
「大丈夫?」
 アリョンはジヌンに声をかける。
「驚かされて余計痛むよ」
 身体を起こす際、ジヌンは顔を顰める。
「大げさね」
「おい、ビョンミン」
 携帯を弄っていたハリが声をかける。
「サイトが閉鎖されたみたいだ」
「何だと!」
 ハリは携帯を差し出す。
「見てみろ」
 手にしたビョンミンは驚く。
「あれ? 保存しておけばよかった」
「動画を探せないの?」
 アリョンが訊ねる。
「そうだ。ああ、もう~、パソコンも置いて来ちゃったし…踏んだり蹴ったりだ」
「背後に誰かいるか、病院内に関係者がいそうだな」
「関係者?」
「こんなに早く駆けつけるのはあまりに変だ。何かある」
「そうだよな」とジヌン。「奴らは急転直下で現れた。奇襲だよ」
「しかし」とビョンミン。「証拠がどこにあるかもわからない」
「当事者は知ってるさ」
 ハリは前方を見つめたまま言った。
 3人はいっせいにハリを見た。
「ん…?」 



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