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藤井聡太七段vs稲葉陽八段(王位リーグ)戦より

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 藤井聡太七段vs稲葉陽八段(王位リーグ)戦より


 
 凄い将棋だった。将棋ファンなら十中八九の人が負けるだろうと思って見ていたはずだ。
 野球でいうなら、9回裏ツーアウトランナーなし、満塁ホームランでも追いつかないスコア、5対0で負けてるような状況だった。そこから大逆転のドラマが発生するのである。
 主役はもちろん藤井七段だった。

 帰宅して着替えをするのももどかしく、abemaTVで中継を見始めたのは夕方だった。
 A級棋士との好カードとあって、解説陣も若く華やかで充実していた。

 角換わり戦だった。戦いは決戦に突入していた。先手番の藤井七段が4五桂と王手した局面だった。この時はまだAIも互角の形勢を示していた。
 あえて言えば、藤井七段が1〜2パーセント劣るくらいの数値。
 4五桂と打たれて後手玉は中へもぐらず歩の前に飛び出してきた。最近ネットで玉が棒銀みたいに飛び出してくる将棋ソフトが出回っている。
 それを見習ったはずもないが、護衛を持たない後手玉は歩の前をカニ歩きで横切って自陣へ戻って行こうとしているのだ。
 玉が飛び出してきたにもかかわらず、解説陣がいくら駒を動かしても先手が後手玉を追い詰める手はみつからない。金銀があれば寄せるのは造作もなさそうだが、角と形ではどうにもならない。後手は飛車と右金の傍へするすると逃げ込んでしまいそうなのだ。
 しかし、ぐずぐずした攻めはしておれない。先手玉も一気呵成に攻めた分、守り駒は安定度を欠き、危なっかしい状態なのである。
 6七に歩をたらされ、守りの金銀は三段目に浮いてしまっている。先手が攻め損じたら後手は一気に反撃を開始するだろう。
 
 3三成桂と進んだ時、6三の歩を払われ、先手の攻めは遠のいたように見えた。桂馬を成った以上、2二の金を取るしかない。そこで7六歩と銀取りに当てられて先手は忙しくなった。
 ここで藤井七段は思いもよらない手を打った。2五飛車浮きだった。
守りにも利きそうな飛車をあえて攻めだけに活用する思い切った手だった。
 この手にAIの数値はぐっと後手玉優位に動いた。
 悪手なのか? 金銀が守りに役立ちそうにないのに、飛車まで前線に飛び出してしまった。
 佐々木勇気七段は「自分はこの手を考えていました」と説明した。
 7五の銀を狙いながら玉に迫る継続手段を見ているので、「7七歩成はダメです」と佐々木七段。「どこかに銀を打って守ることになりますね」
 稲葉八段の応接はさすがだった。7七歩成りと銀を取らず5四銀と打って6五の銀を守る。それならばと先手は8五角打ちの王手。同飛以外の手は負けそうな解説があり、後手同飛車と進む。両者のAI評価値は依然として稲葉八段の有利なまま。飛車を切られた以上、先手は同歩とするしかない。一手の余裕を得た稲葉八段は6四桂打ちと弱点の個所を埋め、先手の狙い筋を消してしまう。先手も同桂と進むしかない。
AIの数値はさらに離れてしまう。
 ”桂頭の玉は攻め難し”。この局面が生じた時、藤井七段の肩はガクンと緩んだように見えた。桂馬の前は攻めづらい。縁台将棋で何度も経験してきたことだ。
 自分はもっと元気をなくしabemaTVを離れた。
 ユーチューブで聴きたい音楽をあさった。好きな音楽にいやされながら、ああなっては藤井七段でも逆転は難しかろう、などと考えていたりしたのだった。
 結局、藤井七段の戦いが気になり、好きな音楽もそんなに長くは聴いていられなかった。
 ファンなら最後くらいはきちんと見てあげないと、などと自分に言い聞かせながらabemaTVに戻ってきて、自分はわが目を疑った。AIの数値は藤井七段の”99%”を表示してるではないか。99%というのは詰将棋がある状態だ。
 いつの間にこんなことに…?
 ああ、6一に飛車を打つ展開へと進んだのか…。そうなっても6二に歩を打てば稲葉八段の優位は続くはずだったが…。
 稲葉八段は強気に金合いとしたのか…その方が安全と見て…しかしそれが逆転の糸口となった…?
 
 ここで7三成桂引きの妙手が出る。何と一分将棋の中で藤井七段は43手の詰み筋を発見していたらしい。稲葉八段の力ない応手が続いて藤井七段は稲葉八段を寄せ切った。
 最後の寄せの場面をライブで見れてほんとよかった。


 



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