健太の親友・グッチ

04/7/15（木）
　グッチ・・・
グッチが倒れて3日めです。
良くなるどころか・・日々・・悪くなっているのが現状です。
機械で「生かされている」状態のままです。

13日・・部活の子供達が、全員病院に朝から集まりました。

21人です。
7階の「憩いの広場」で、みんなで「千羽以上鶴」を作り始めました。
21人中・・女の子は5人・・あとは「野郎」ばかりで・・
「鶴」の折り方の知らない子も・・みんな一生懸命・・黙々と折っていました。
この「千羽以上鶴」の願いが届けば！！！

機械をつけると、たいがいの人は5時間以内に「自発呼吸」を始めるそうですが・・
グッチは・・24時間たっても・・・(-_-;)

グッチの母は生きていました。
いろいろ事情というものは・・あるのですね。
グッチの母さんが呼びかけた時、グッチの目にうっすらと・・涙が・・・
何か感じるのか・・聞こえるのか・・・

私達は、ICUには入れないので・・家族の方々の話や先生からの新しい情報を待つだけです。
　前の晩、健太に「なんとか・・あんた達の声、呼びかけ・・グッチに届けたいね！」


「うん・・」
「あっ・・・ビデオで撮影した声って・・聞けるね・・明日、みんなに相談してみたら」
「あっ！うん・・」
その晩、先生から健太に電話・・
「グッチの状態が少し落ち着いたみたいやから・・お前達・・午前中・・体動かしてこい・・その方が
グッチも・・よろこぶやろ」

子供達は、昨日、午前中・・部活をして汗を流して・・病院へやってきました。
ビデオレターを作って！！
早速、耳元聞かせてあげたのです。

ビデオ見ると・・子供達・・明るく振る舞って・・いつものみんなに戻り・・
「グッチーーグッチーー」

「グッチ・・どこに行っとんがよ・・はよーー帰ってこいまー」
「グッチ・・がんばれーー戻ってこいよーー」「630円返してません・・返すから・・部室にこい」
「今度の大会・・マイル（リレー）のメンバーたりないじやないすっか・・グッチ先輩・・早く・・来てください」
等・・・聞いていたら・・やはり・・涙です。
みんなの声がチョットでも・・かすかでも・・届いてくれていれば・・
そう願います。

午後3時・・機械を外す・・「タイムリミット」
家族が先生に呼ばれました。
緊張が走ります。
子供達も全員「ICU」の前に集合です。
20分・・・30分・・40分・・・
時間はゆっくり・・流れます。
家族がでてきました。

結果・・・
機械は、最後まで「外さない」
この子ががんばれる時まで・・生かせてあげよう！
しかし、機械をつけていても・・2日ぐらいしか・・もたないっていう事は、ハッキリ言われました。

(>_<)(>_<)(>_<)

子供達は2つめの「千羽以上鶴」をつくり始めました。

そして、週末は、大会があります。
先生と生徒で話し合ってきめた・・出場！！
辛い気持ちショックを乗り越えられないかもしれないけど・・
今、できる事をしよう！！ということです。

一日でも長く生きて！お互い応援し支え合って・・乗り越えて！

夕べ・・健太はみんなより一足先に「ICU」に入りグッチと面会してきたようです。
夜、健太が帰ってきて・・様子がおかしいので（ぼーーーーー）としている・
いろいろ話していたら・・面会をしてきたっていうのがわかった。
健太の様子は、かなり・・ショック状態です。

「ICU」の病室に入るだけでも・・かなりの衝撃です。
それなりの、患者さんばかりなんだから・・
その上、親友が機械だらけの中で、ねかせられている・・・
一生懸命・・呼びかけても・・反応がない・・笑顔が見られない・・

こんなショックな事はないと思います。
たぶん、子供達の「会いたい」という気持ち以上に「ショック」の方が強く残ってしまったようです。

それを、乗り越えて・・グッチの最期を受け止めなくてはいけません。
これが、現実です。悲しいく・・辛いけど・・


私でも、目をつむれば、グッチのやさしい笑顔と笑い声・・はずかしそうにはにかむ顔・・が
ワァアアーーって一気に現れるのですから・・・涙がとまりません。
そして、今日は健太の「三者面談」・・・・
はぁーーー・・・辛いね・・・