晴彦日記

双極性障害1型と1型糖尿病(インスリン注射必要)と闘いながら、少しでも幸せになれるように頑張っています。

坑GAD抗体 調査報告

2007年03月04日 11時54分57秒 | 1型糖尿病
細菌・ウィルスなどの自己と異なる異物を抗原とし、
抗体が形成され、人間の免疫系はうまく作用しています。

自分の正常な細胞や組織に対し抗原と認識し、
自己免疫抗体が形成される場合があり、
自己免疫疾患と呼ばれます。
間節リウマチ等の膠原病は代表的な自己免疫疾患です。

1型糖尿病を判定する基準として
坑グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)抗体を測定します。

血清中のグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)に対する
自己免疫抗体を測定します。

ヒト膵臓ランゲルハンス島(特にβ細胞)には
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)が局在しています。

ヒト膵臓ランゲルハンス島(特にβ細胞)における
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)の
役割はまだよく分かっていません。

2004年07年06日に採取された血液中の
坑GAD(Glutamic Acid Decarboxylase)抗体(RIA)が
25750であり、健常人の基準値(4.9以下)を
大幅に上回っていたことから
1型糖尿病であると判断されました。

RIAとはRadioimmunoassayという測定方法です。

余談1)
グルタミン酸脱炭酸酵素は
Glutamate decaroxylaseであり、
下記の酵素反応の生体触媒です。
L-glutamic acid → γ-amino butiric acid(GABA) + CO2

ヒト膵臓にはグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)が存在します。
ヒト脳内にはグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65,GAD67)が存在します。

グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD65)の分子量は65000です。
グルタミン酸脱炭酸酵素(GAD67)の分子量は67000です。

ヒト脳内でグルタミン酸は興奮性神経伝達物質です。
ヒト脳内でGABAは抑制性神経伝達物質です。

脳内で作り出されるGABAが健康食品として注目されています。
GABAには以下の作用が期待されています。

1.GABAは脳内神経物質であり、神経を鎮め、イライラを防止する。
2.利尿作用により血圧を下げる。
3.脂質代謝により肥満予防ができる。
4.肝臓の働きを促し、アルコール代謝を早くする。

ファンケル社製発芽玄米はGABAを多く含みます。
グリコ社製GABAというチョコレートが販売されています。

しかしながら
GABAは血液脳関門を通過しない物質です。
体外から摂取されたGABAは
抑制性神経伝達物質として脳内で用いられません1)。

余談2)
1型糖尿病は膵臓が自己免疫反応により
破壊されることが原因です。
Georgia大学医学部研究チームの報告によれば、
1型糖尿病は純粋な遺伝病ではなく、
ウィルス感染などの環境因子のかかわりが
予想以上に強いそうです。
環境要因が強い2型糖尿病は非常に増加しています。
1型糖尿病もここ20年で約3倍に増加しています2)。

ウィルス感染により1型糖尿病になるとは
にわかに信じられません。
兄弟姉妹間で1型糖尿病の相関があったと
記憶しています。
1型糖尿病患者の両親の遺伝子交叉により
1型糖尿病患者が生まれると私は信じます。

引用文献1)
Beg, A. A., Jorgensen, E. M.
EXP-1 is an excitatory GABA-gated cation channel.
Nat. Neurosci. 2003. 6(11):1145-1152.

引用文献2)
Wang Cong-Yi et al
A functional variant of SUMO4,
a new I kappa B alpha modifier, is associated
with type 1 diabetes.
Nat Genet. 2004 Aug;36(8):837-41. Epub 2004 Jul 11.

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