晴彦日記

双極性障害1型と1型糖尿病(インスリン注射必要)と闘いながら、少しでも幸せになれるように頑張っています。

嫌気性微生物

2009年07月21日 17時48分20秒 | バイオテクノロジー
セレン化合物は嫌気性微生物の電子受容体として用いられます。酢酸、乳酸、ピルビン酸、グリセリン、水素などの有機化合物の酸化がセレンの還元と共役している。細胞膜及び細胞壁に関わるセリン化合物還元酵素は同定され、全てモリブデンを含有しています。ある種の微生物は嫌気条件下で、セレン酸や亜セレン酸などを最終電子受容体として、生体活動のエネルギーを活動のエネルギーを獲得することが知られています。

セレノシステイン含有セレノプロテインとしてはClostridium sticklandiiのグリシンレダクターゼ、Methanococcus vannielliとEscherichia coliのギ酸デヒドロゲナーゼ、Clostridium barkeriのニコチン酸ヒドロキシラーゼ、Clostridium cylindrosporumのキサンチンデヒドロゲナーゼがあります。

セレン酸化物イオンの還元科学反応式
Acetate- + 4SeO4 2- + H+ → 2CO2 +4SeO3 2- +2H2O (Thauera selenatis)
Lactate- + 2SeO3 2- + H+ → Acetate + 2SeO3 2- + HCO3- + H+ (Sulforospirillum barnesii, Bacillus arsenicoselenatis)
Lactate- + 2SeO3 2- + H+ → Se(0) + Acetate- + HCO3- + H2O (Bacillus arsenicoselenatis)
3Lactate- + 2SeO4 2- + H+ →2Se(0) + 3Acetate- + 3HCO3- + 2H2O (Bacillus arsenicoselenatis, Bacillus selenitireducens)

だから嫌気性微生物の培養ではセレン化合物やモリブデン化合物を毒にならない程度、培地に入れておいた方が繁殖が旺盛になると思いました。

参考文献
Stolz JF, Oremland RS.Bacterial respiration of arsenic and selenium. FEMS Microbiol Rev. 23, 615-27(1999)

最新の画像もっと見る