ほたての貝柱としろサギの羽をベースにみず色のスープで仕上げました。
先日、マリオスのきららアート、見に行ってきました。けっこう見入ってしまう
作品たくさんありました。
そのなかでも「ひげ王子」ってのがありまして、ヤラレタ~。
その作品のおひげは、てんてんで描かれたドーナツを半分に
切ったようなものでした。
わたしは以前から、いちど男性のおひげをそってみたいなあと
思っておりました。まずはおひげデザインといったところです。
床屋さんに行ったらちゃんとそれだけでご飯食べてる「ひげソリスト」なる
スペシャリストが待機してて、
床屋さんに入って2時間後に出てきた男性それぞれのおひげが
個性的でユニークだったらおもしろいだろうなあ・・・
(いろとりどりだったりして・・・)
そういえば、「プチ女装薔薇男子」っていう描きかけの絵がありました。
かおのところがまだうまくいかず、もうちょっと
寝かせておくことにしましょう。
よっぽどこのひとのほうがドレス似合うっていう男のひと、いるもんですねえ。
できばえはよくなく、お見せしにくいものではありますが、今回はテーマ重視、
コンセプト重視でいきたいと思います。
第64回日本アンデパンダン展に出品予定の作品、
「アメリカにもたれて立つヒト」です。
米軍ちょっとのさばりすぎっ!て主張と、美術史のバトンリレーっていう
ふたつの要素があります。
鳩山政権下、オバマさんもうすぐ初来日という時期に起こった出来事が
この絵を描かせたきっかけです。
沖縄で米兵によるひき逃げ事件が起きました。ひかれた日本人男性は
死亡したのに日本の警察で米兵の身柄を拘束できませんでした。
何日かかかったんじゃなかったかな?
ところがこの事件は、顔を整形しながら逃亡し、懸賞金1000万円
かけられていた市橋容疑者の逮捕劇にかき消されて
しまったのです。どのチャンネルをつけても 市橋 市橋。
普天間基地移設をとなえていた鳩山さんとオバマさんの対談前に、
米兵の日本人に対する犯罪事件などを過去の分も
振り返ってテレビで特集番組組んだり、新聞でも騒ぐ、ぐらいじゃないと、
ちょっと米軍のさばりすぎ!っていう国民の意思は
伝わらないんじゃないのかな?
マスコミは政治からは中立で・・・なんていうけど、あのときはほんとに
市橋逮捕の報道が、過剰だったと思う。
この絵は、脱力系の社会批評ともいえます。ジェロのお母さんでも
みならって、ゆっくり時間をかけて、アメリカ人男性を
日本女性好みに変えていく革命なんていかがかしらって言ってます。
画面下の下着女性。
この絵、チュニジアの、今は亡きムハンマド君(サイード君だったかな?)に
ささげようかな?
展覧会から戻ってきたら、燃やしてしまうことに
しましょう!!(6000度以上の火力で)。
あの世で下着美女(美女ってことにする)となかよくね・・・
ちなみに、「もたれて立つ」っていうアイデアのみなもと、紹介しましょう。
「もたれて立つ人」1917年
100年ほど前に、わたしと同じ出身地で、フォビッたりキュビッたりして
がんばってくれた絵描きさん、萬のテツゴロさんの
代表作からちょっといただきました。
数年前、ニュースで食品偽装事件がたたかれていた時期がありました。
ヘビを魚のナントカと言って売っていた死人。その死人から髪の毛を
盗むばあさん・・・・。なんとなくアクタガワの「羅生門」
を思い出して手にとりました。読みすすんでいくうちに像をむすんだのが、
この絵、「もたれて立つ人」だったのです。
あれ?なぜこのイメージが・・・?と思って年代を調べたら同時代。
おんなじにおいがしたのでしょうか?それとも東京では
なく、ここ、東和町で読んだからでしょうか?
なので、絵画の芥川賞にあたるのが安井賞といわれているらしいですが、
どうもわたしにはピンとはこないのです。
黒澤映画の「羅生門」もまた独特だったなあ。
若山保夫さん、お会いしたことはないですが、アンデパンダン展にはこのように、
為政者の犠牲になって亡くなった人たち、
他者の痛みをテーマに創作活動をしてらっしゃる作家さんたちが少なくありません。
(私はこのような方々に育てられました)
同質民族国家の日本である島国に暮らしながら、大陸の民族紛争に思いを馳せ、
涙を流す。先進国の作家さんです。
アウシュヴィッツ平和博物館があるなんてことも知りませんでした。
真冬だからでしょうか?絵の具が海に、筆が船になってしばし旅行に
つれて行ってくれました。
あるいは絵の具が空で、筆が飛行機、といったところでしょうか?
ふっくらとした雪に反射された光がいざなってくれたのでしょうか?
こんなふうに仕上がるとは、筆を手にとるまではまったく想像もつかないこと!
なにがあったんでしょう?
こちらもいったいなんなんでしょう?「おしりかじりむし」っぽくなってしまった絵。
おしりかじりむしといえば、私の作業場(アトリエ)のとなりの部屋にいた、
今は亡きあつこおばあちゃんのお気に入りでした。
ふだんでかい声でうるさい独り言しか聞こえてこなかったのですが、
なんかケタケタ笑いながら歌ってるのが聞こえてくるぞ
と思ったら、「おしりかじりむし」の歌だったのです。見たことはないですが、
そうとういいムシなんだろうと思います。
「あつこシリーズ」、そのうちぼちぼちのせていきたいと思います。