ひまわり進学ルーム

役にたつ男

「先生!切れた!」
「は?何が!?」
「電気!」
「どこの?」
「ぼくらの部屋の!」
中2のY君が呼びに来てくれました。

見に行くと、
教室の一番前の蛍光灯が切れてます。
後の方とかだったらとりあえず席替えして、って手も打てるけど、
一番前じゃね。
ホワイトボードが見にくくなっちゃうもんね。
予備の蛍光灯を倉庫から出してきて、Y君に手渡しました。
「はい。」
「え!」

Y君は一瞬躊躇した後、
「わかった。」
踵を返すと、身軽な動作で机の上に立ちました。

わあ、余裕で手が届くよ、大きくなったんだねえ。
今日は、ひまわり先生と小柄なK先生しかいない日だったから、
むちゃぶりをしてみましたが、
「えーと?どっちにまわすんだ?あ、こっちか。違う、あ、わかった。」
独りごとをいいながらあっと言うまに交換完了!
「ありがとう、役に立つ男に育ってうれしいよ、先生は。」
「うん、でも、初めてやよ、蛍光灯交換したの!」
なにげ誇らしげです。
「Yはきっといいお父さんになるな。」
クラスメイトも褒め称えます。

最近はお家でもお手伝いをしない子が多いようですが、
ひまわり先生は子どもにはどんどんお手伝いをさせるべきだと思っています。
勉強さえやっていればいい、
勉強がすべての免罪符になるようなことをやっていると、
勉強をする目的が見えなくなってしまいます。
勉強することは手段であって、目的ではありません。

先生が机を運んだり、忙しそうにしているときに、
「手伝いましょうか」と言える子は不思議と勉強もできる子だったりします。
人の気持ちを慮ったり、今自分がすべきことが推測できたりするからなんでしょう。

はっ!
Y君ありがとうね、
って記事を書こうとしただけだったのに、大層な話になってしまった(笑)
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