きのうの記事を書いていて思い出した、少し前のお話です。
集団授業を受講している中学生たちは、土曜日に「演習」というものがあります。
主にその週に学習したことについて、プリント学習をする時間です。
先生からプリントをもらって、自分で解いたら先生に採点をしてもらいます。
できていれば合格、あまり理解できていないようならその場でもう一度説明をうけて、
プリントのやり直しをします。
教科や単元によっては、満点になるまで別のプリントに再挑戦し続けます・・・。
だから、その週の学習がよくわかっていれば早く終われますし、
あんまり・・・だと時間がかかります。
人によって問題を解くスピードもちがうので、
ちゃきちゃきした子は1時間くらいで帰ってしまったこともあるし、
のんびりやさんは、8時間も居座り続けた(!)こともあります。
さて、そんな「演習」の日のこと、中1生の子が一人泣いておりました。
泣きながらも「帰りたい」とか「いやだ」とか言うこともなく問題を解き続けていたので、
「がんばって。」とのみ声をかけて見守ることに。
実は、時々こういうこともあります。
本人が直接私にそう言ったわけではないので、どうして泣いてしまったのか、
それはひとそれぞれ違う理由があるのかもしれませんが、
わからないことが悔しかったりとか、
同級生の子たちがどんどん先に帰ってしまってせつなくなったりとか、
そういうことなのかな、と。
本人が帰りたいと言えば、無理強いはせずに少しずつ慣れていけるよう配慮はしますが、
泣きながらでもやり切る根性があれば、そのうち苦ではなくなっていくことを知っているので、
心の中で応援!しつつ・・・。
すると、隣に座っていた中3の男の子が、泣いている中1生に、
「大丈夫?ティッシュいる?」と声をかけてくれていました。
その生徒も2年前に演習が嫌すぎて逃げ出した経験がある子でした。
ああ、自分もつらい思いをしたから、きっと気持ちがわかるんだなあ、
きっと2年前を思い出しつつ、「ぼくもそうだったけど、今は大丈夫になったよ!がんばれ!」的なエールをおくってくれていたのではないかと。
集団授業では、こういう生徒間でのやりとりで、生徒の思わぬ一面をみたりできて、いいなあと思います。
ついでに、この様子をみていた他の中学生が
「Hくん、優しいなあと思って、感動した。」との感想をもらしてくれました。
そういう善行を茶化すことなく、感動できる君も素敵だね、と言いましたが、
うちの子らはみんな優しいなあ。
素敵な生徒たちに来てもらえて、先生は幸せです。
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みんな、猫がじゃましても怒らないしね・・・・・・。