ケセランパサラン読書記 ーそして私の日々ー

◇『本を読む』『本が好き』 安野光雅 著  山川出版

『本を読む』を、書店で立ち読みしたら、すっかり引き込まれてしまい、隣に並んでいる『本が好き』と2冊、買ってしまった。

両冊とも、安野光雅の、子ども時からと、大人になってからの読書感想なのだけれど、その感性の視点が面白い。
そして、共感している本の多くが私と重なるのだけれども、その視点の違いにも興味が引かれる。
中勘助、漱石、寅彦など、「なるほど、なるほど」の連発だった。

中でも『本が好き』に記載されていた井伏鱒二の『さざなみ軍記』を読んで、『平家物語』が解ったような気がしたと記している。
まさに、そうだった。
まず、『さざなみ軍記』を、私と同じように、子どもの時分に読んでいたことが、嬉しかった。

しかも、安野の筆致は、小泉八雲の『耳なし芳一』と話しは展開していく。
『平家物語』と言ったら、『耳なし芳一』は、外せない。

私は、この二作を読んで、『平家物語』の勝者必衰の哀しみ、諸行無常まで、解ったような気がしたものだった。


なにより、挿絵が安野ですから、ほんとうに美しい本である。







<追記>
今日のブランチ。
オートミールにのっかっているのは、梅干し、柴漬け、三升漬けです。
これで、おなかがいっぱいになります。

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