黒猫チャペルのつぶやき

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海の男!③

2006年08月24日 | みのりのつぶやき-旅行
 小豆島3日目、お世話になったニューポートを後にする。奥さんはじめ皆さんには本当によくしていただいた。港に奥さんの顕彰碑でも建てたい気持ちであった。バスに乗り、オリーブ海岸というところで遊ぶ。小波に洗われる、大層美しい浜辺である。海の家に荷物を預け、私も本格的に水着に着替えさせていただき、海に入る。はじめは波が怖くて、「あっち、あっち」と岸を指差して怯えていたが、だんだん水に慣れ、抱っこされて結構深いところまで入っても平気になった。父殿が水底を蹴って、「ぴょーん、ぴょーん」とおどけて飛び跳ねてみせて、抱っこされた私も「ぴょーん、ぴょーん」と口にしながら波の上に頭をぴょこぴょこさせて楽しんだ。浜辺に寝転んで体を波に洗われたり、砂でお城を作ったりもした。父殿、母殿は代わる代わる、水中眼鏡をつけて深く海に潜った。すぐ側、手の届くようなところに、大きな鯛やベラなどがいくらも泳いでいるのが見られたそうだ。私にとっては初めての海水浴、大いに満足する。

 坂道を登り、サンオリーブ温泉という町営の温泉施設に行く。こちらも海を思い切り眺めおろせる露天風呂があり、プールもあり、心地よいことはこの上無しである。海の砂を流してさっぱりとして、またバスに乗り坂手という港に出る。ここから大阪に出ているフェリーに乗るのである。乗船券を買い求め、お土産などをまとめて買っておいて、近くの食堂でお昼を食べる。小さいけれどメニューがびっくりするほどたくさんあって、何を食べるか迷う。父殿はデミグラス・カツ丼なるものを、母殿はあなご天丼を選び、私は両方から分けていただいてたっぷりといただく。

 乗船。今回の旅ではずいぶん幾度も船というものに乗ったが、これが最後となると感慨もひとしおである。これまでの中で一番大きな、さんふらわあ・あいぼりという名の船であった。二等の広い船室に荷物を置いて、デッキに出てみたり、船内あちこちを歩いて見て回ったりするうちに早出港。波は依然として穏やかで、全く揺れなど感じることがない。窓から外を見ても、全く動いていないかに見えるが、よくよく窓に近寄って海面を見下ろすと結構な速度で、滑らかにやはり進んでいるのである。じきに私は海で遊んだ疲れが出て、船室で深い深い眠りに入った。知らないうちに四国の山々が遠ざかり、明石海峡というところに至り、本州と淡路島を結ぶ橋の下をくぐったそうだが全く関知せず。神戸に着いて半数くらいのお客が下りてもそのまま眠り続けていたが、夕方になってレストランが開くと起こしていただいて、食事に行く。オムライスや、お刺身や、色んなものをトレーに取って、窓際のテーブルで海を見ながら優雅なディナーを楽しむ。

 19:30大阪南港着、下船。地下鉄を乗り継いで、父方の祖母殿の待つ家へ。お風呂に入れていただいて旅の汗を流し、眠る。翌朝もいつもの通り7時には起きて朝食、祖母殿が外にお散歩に連れて行ってくれる。お昼前みんな揃って出かけ、大阪での楽しみの一つであるお好み焼きを食べ、午後父殿の兄上である伯父上宅を訪問する。伯母上と、私にとって今のところただ一人の従妹であるはるか嬢には今回初対面。生後6か月とのことながら、はるか嬢は伯母上のお乳をたっぷり飲んで大層肥えて、体重では私とさほど違わないくらいである。仲良く遊ぶつもりであったが、母殿がはるか嬢を抱っこしたりすると我知らずやきもち心が芽生え、「あっちゅー」と抱っこをせがんだりした。一緒にお昼寝し、夜はお鮨をとってもらって盛んに食べた。はるか嬢は無論まだおっぱいと初期の離乳食のみである。

 最終日、朝食を済ませて祖母殿とお別れ、京都に出て、母殿贔屓のイノダコーヒー本店を訪ねる。日曜日で混んでいたが、少し待つと旧館の庭の眺めの良い席に案内され、特製のビーフカツサンドやケーキなど賞味させていただいた。商店街を歩き、和服屋さんでは私の身丈に合う甚平を買っていただく。バスで京都駅へ、お盆で新幹線は満席が続いていて、駅ビルの屋上庭園などでのんびり時間を過ごした後、ようよう帰途に着く。船と異なりのぞみ号では東京までの距離はたちまちの内に過ぎ、夕暮れ、住み慣れた町に帰り着き、長かった旅を終える。大いに日焼けをして、後日保育園では「ワイルドになった」と評された。

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