黒猫チャペルのつぶやき

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自転車特訓!

2012年05月02日 | みのりのつぶやき-成長の足跡
 お正月に買っていただいた自転車。その後何度か自在に乗れるようになるために練習してきたが、旅行に出かけたりで間があいてしまったりすることも多く、なかなか進歩がなかった。何といっても、今のところ椅子を一番下まで下げても、やっと足が地面にぎりぎり届くかどうか、という格好だから、怖さが先に立ってしまって、慣れるのに時間がかかった点が大きい。父殿もそのことに気づくと、あせらずに、ゆっくり慣れるほうがいいと判断して、どこから聞いてきたのか、ペダルをはずしてまたがり、地面を蹴って進むことを繰り返し、「足でペダルをこぐ」のは後回しにして、まずバランスの摂り方を覚える練習法を採用し、固いペダルを自転車屋さんではずしてもらって、ひたすらそれを繰り返させた。

 練習場所はいつもきまって、我が家の近くの隅田川河畔の遊歩道である。幸いにここには、足でこがずとも、またがって下るのに丁度良い、急過ぎもせず、緩やか過ぎもしないスロープがあり、幾度となくこの道をバランスをとりながら自転車で下って降り、押して登ってきてはまた降りを繰り返した。はじめはいくらも進まないうちに足をついてしまったり、ハンドルを取られて壁にぶつかってしまったりの連続で、容易にはうまく乗れなかった。足をついても支えきれずに、転倒してしまうこともしばしばだった。壁が近づいてくると怖くなって、思わずハンドルから手を放し、壁に手をつこうとしてしまう。そうすると余計にバランスをとることが難しくなって、為すすべもなく転んでしまうのであった。

「ハンドルから手を放しちゃだめ!しっかりブレーキかけて、足をついて止まる!」
「下を見ない!ちゃんと前見て、どっちに向かってるか確認する!」
「急にハンドル切らない!無理やり曲がろうとしても曲がれない!」
と、その都度父殿の厳しい声が飛び、涙ぐむこともあった。でも、練習をやめようとは言わなかった。
転んでも、すぐに起こせないでグズグズしていると、
「転んだら、すぐ起こす!車来てたらはねられちゃうよ!」
と叱られ、懸命に引き起こした。

 ようやくコンスタントにスロープを上から下まで足をつかずに下れるようになり、止まる動作も的確にできるようになって、改めてペダルをつけてもらった。平地で、足でこいで走る練習のスタート。はじめは、発進の際は父殿に後ろから肩を支えてもらって、前に進み始めたら一人で走る練習。最初のうちはほんの数メートルしか走れなかったが、みるみるうちに止まらずに走れる距離が延びる。
乗れた!
気持ちいい!
こんなに楽しいものだと思わなかったくらい、自分の足でこいで進む感覚は素晴らしかった。
「乗れるようになった!ママにも見てもらおう!」と、興奮してその日は大騒ぎであった。仮付けにしたペダルを、また自転車屋さんに持っていって、しっかり締め直してもらう。

 まだ止まっているところから自分だけでこぎだして発進するのがうまくいかない。翌週、今度は母殿も一緒に三人で出かけて、改めて練習。もう一切手伝ってもらわないで、一人で幾度も転びながら、練習を繰り返す。転んだら、言われなくたって自分ですぐ引き起こす。「乗れなかった時」と「乗れるようになった今」は全く気分からして違う。4月の終わりとはいえ照りつける日差しが夏のような陽気の下、「もう帰ろうよ」と言われても「やだ!もっとやる!」と言い張って発進の特訓を続けた。その甲斐あって、登り坂等でなければたいていのところで、自在に乗り出してバランスをとって走れるくらいの域まで、その日のうちに到達した。

 さて、これからが本当の意味での練習だ。今までは車のこないところでだけ乗っていたが、町の中を自由に走るには、遠くからくる車、急に現れる車や歩行者など、しっかり目を配って、素早く、適切に反応できるようにならないといけない。今のところまだまだ、自分のバランスをとることだけに精一杯で、十分に周囲の状況まで注意が行き届いていない。車の少ない道から、徐々に慣れていくしかないだろう。自転車に乗れるのって、本当に楽しい。早くうまくどんな道でも乗りこなせるようになって、みんなで遠くまで出かけたい期待で一杯のこの頃である。

          

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