広島の海の台所
草津にある「中央卸売市場」
この市場の桟橋で気になる漁船を見つけました
桟橋で出会った
お母さんに軽く挨拶し
船に近づいてみます
船の両脇には
篩いのような丸いものが
幾つも装備されてます
撮影をしていると
船の中から持ち主の方が出てこられたので
少し話を伺いました
この船は
あなご漁をする船だそうで
お父さんは60年
漁をされているそうです
猟場は山口県は岩国の沖合
漁は、日没から開始、夜半にかけ行われ
捕れたアナゴを、この市場に売りに来られているそうです
お父さんの話では
「ワシらはこの船に住んどるようなもんじゃけ~の~」
確かに船の中には冷蔵庫もあったりして
本当に住んでいてもおかしくないような感じがしました
お父さんとそんな話していると
先ほど出会ったお母さんが洗濯物を持って帰って来られました
どうやら、お父さんの奥さんだったみたいです
「わたしは写しんさんなよ~」と言いながら
颯爽と船に乗り込まれました
お母さんは、先ほどまで船の後にいたのに
とても軽い身のこなしで、あっという間に船の先端に立ち
洗濯ものを干しながら
「おじいさんは耳が遠いけ~ね~ちゃんと話が聞けたかね?」と訪ねてこられました
「はい、おかげさまで色々聞かせて頂きました(一部分からないことも…)」とお礼を述べました
洗濯ものを干し終えたら
早速出港!
お母さんに「また今から漁ですか」と尋ねると
「家に帰るんよ~」?
「豊島(とよしま)に帰るんよ~
ええとこじゃけ~遊びにきんさい」とお母さん
手を振って、あっと言う間に桟橋からさようなら
私はまんまとお父さんに
騙されたみたいですね。
補足
船の後に干してあった蛇のようなものは
お父さんたちが食べる為に干したアナゴで
乾物にした後、煮物に入れると
とても美味しいそうです。