散歩の途中 〜大ちゃんと私

お花と風景と ちょっぴり幸せな事をさがす、
私さんのお話

ALSの大ちゃんと私のこと〜その2

2021年03月02日 | 日記
それはそれは和かな笑顔で「おはよう」って言ってくれる夫殿!
今朝も、カーテンを開けるにも、テレビのスイッチを朝ドラに合わせるも、私を目で追いながら、いつもと変わりない穏やかな笑顔を向けてくる。その脇には、今日もキレイな花がいっぱいで、まるでお花屋さんみたいだね。





それにしても、
「この写真は最高だったね!すっごくいい顔してる」

そう、そこで私に微笑む夫殿は、遺影の写真で、身体はないけど、、、私が選んだ最高の写真で、

「その顔に惚れたんだよね〜おはよ!」

そんな、穏やかな笑顔で、私に視線を送ってくる最愛の夫殿〜なのに〜なぜ?

なんで?わたしを殴った?


何も言わなくっていいよ!わかるわかる、うんうんその気持ち、すっごくわかる!そりゃそうだよねえ〜殴りたくなる気持ちわかるから〜でもさあ〜すっごく痛かったんだよ!ほらっ!四谷怪談のお岩さんみたいになっちゃったっしょ!
「これで、少しは俺の痛みがわかったかい?」って言いたい?


まる5年、筋萎縮性側索硬化症(ALS) と戦ってきた夫殿
その名の通り、身体中の筋肉がやせて力がなくなっていくんだものね〜筋肉を動かす神経だけが侵されていくんだったね!
そんな難病に自分がなったと知った5年前…辛かったよね!悲しかったよね!怖かったよね!
きっと、隠れて泣いたよね?

わたしだって、、、泣いたから

って言う事で、この病気の本当の辛い部分は…私が思うには、脳、頭の中は正常であるって言う事!
生活する全べてを、ひとの手を借りずには出来なくなる。なのに頭は普通に動いてる。
最後の最後まで、私より遥かに賢く頭も良く、計算も早くって、漢字もいっぱい知ってて〜お店の仕入れも、売り上げの計算も…

って言うかあ〜その前に、私達は、ふたりでカフェなるものをやっていて、ランチなんか出していたわけで〜
夫殿のオムライスは、なかなかの人気でもって、毎日フライパン片手に卵をバンバン割ってたんですから〜トマトソースも大鍋でコトコト煮て、トマトの目利きも相当なもんでしたよ!美味しかったなあ〜食べたいなあ〜♪♪♪






また話は戻りますが〜頭の中も、視力も、聴覚も、体の感覚も普通なのに、筋肉だけが動かなくなると言う難病のALS
考えただけでも、辛いことだよね!
訪問の看護師さんは、いつも優しくて気が利いて、夫殿はまるで小さな子供になったように、大事にしてもらってて、話しかける言葉も「はーい、アーンしてえ〜そうそうよくできました」みたいなあ〜「いたいのいたいのとんでけえ~」みたいなあ〜(笑)

でもねっ!頭の中は普通なんだから〜って事で私は思ったんだ。
普通にしようって!普通に話そうって!普通に文句も言おうって!普通に喧嘩もしよっと!普通にテレビも一緒に見て、いつものように晩酌して、可笑しかったら笑って、思いっきり笑って、悲しければ泣いて、泣く時はいつも「私を置いていくなよ!」だったりして(笑)


でもねえ〜病気が進行していくにつれて、普通にはならない事も増えてきたんだよね!
ふたりで働いたお店の厨房で、必死に動き回るのは、、私ひとりで、、あっちもこっちもあれもこれも、、、忙しい日が続くようになったわけで、、、、新型コロナで、テイクアウト弁当が増えて、慣れない弁当作りは大変だった。


こんなのも作ってた。




だからね…そんなこんなの時に…殴られてもしょうがない?、、、そんな、ひと言を言っちゃったんだ。


「うるさい!」


動けない、、あなたに、、、、わたしは、、怒鳴った!



つづく…



まだまだ、私たちの話は続きます。
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