ハードボイルド・エッグ

フィリップ・マーロウに憧れた私立探偵？が
とある殺人事件に挑むハードボイルド小説．

人間誰しも自分のことを特別でありたいと
願う部分を持っていると思う．
この小説の主人公はその思いと
自分が好きな小説の名探偵への憧れの思いを
胸に私立探偵になり，憧れの名探偵のようになりたいと
その名探偵の真似をして，損と思える生活を送る．
人から便利屋と呼ばれて，美人の秘書を雇おうと思ったら…
などなど，面白おかしいお話の中に
推理小説としての面白さがしっかりとあり
そして，泣ける話もある．

人生の悲喜こもごもが描かれたハードボイルド小説を是非どうぞ．

ちなみに，端書
『人生はかたゆで玉子』　片桐　綾

これ大事．端書に気付くかどうかで小説の楽しさがかわると思います．


ハードボイルド・エッグ
荻原　浩
双葉文庫