市川在住

読んだ本の紹介に加えて,市川での暮らしで何気なく目に留まったものごとを綴ります.ご飯屋さん,街並,風景など.

ふがいない僕は空を見た

2011-06-06 18:00:28 | 趣味(本・映画・音楽etc.)
2011年本屋大賞第2位
第24回山本周五郎賞
本の雑誌が選ぶ2010年度ベスト10 第1位
と名だたる冠を頂いた作品.

5つの短編で構成されており
湊かなえさんの『告白』みたいな感じ.

第8回女による女のためのR-18文学賞 大賞受賞作である
「ミクマリ」から始まる5つの短編は
好みがわかれるかと.

受付けられない人には全く受付けられないでしょうし
こういうのが好きな人は好きでしょう.

短編それぞれは荒さが目立つものの
それをはるかに凌駕した刺激的な主題と表現により
読者に多大なインパクトを与える内容で
正直短編それぞれのつながりが私個人の好みではなかったけど
話題性は間違いなく高い作品と思いました.

でもこういう劇物のような作品を処女作で生み出してしまうと
次回作以降の執筆が大変じゃなかろうかと思う.

まとめると伊藤たかみさんの『八月の路上に捨てる』のような
芥川賞受賞作品に似た雰囲気がある作品でした.

ふがいない僕は空を見た
窪 美澄
新潮社

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いろんな問題を抱える衝撃的な作品でした (paula)
2011-06-23 22:35:23
ちょっと1話目からビックリしましたけど、5話目で心が落ち着きました。

しかし、女性・・・特に母親の強さには驚きですね。
問題はいろいろあれど、それを感じさせない瞬間もあって、
一気に最後まで読めました。

そして、この作品で山本周五郎賞を受賞されましたね。
こんな話題になる作品を生み出していますが、その源泉である
窪美澄さん本人についても気になるところ。
http://www.birthday-energy.co.jp/ido_syukusaijitu.htm

上のサイトによると、作品が完成したのが、一生に一度の
名誉の年らしく、今後は方向性の激変によって
失うものも少なくないみたいです。
返信する
刺激的ですよね (ひさ)
2011-06-26 08:13:09
題材が題材ですから刺激的な作品でしたよね.
今後の作品がどうなるのか気になるところです.
返信する

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