建築士だからわかる〇〇教えます

電磁波対策について(2)

昨日の投稿は少々わかりにくいところがあったようですので補足します。

電磁波は電場と磁場の変化を伝搬する波(波動)のことで、日常の光(太陽光)や放射能、レントゲンのX線も電磁波とお伝えしました。
そして正しく知った上で、正しく怖がることが大切とお伝えしました。

その中で、電磁波対策として、アースを取ることに対して半分正解とお伝えしました。

それは電化製品の電場対策としては有効かもしれませんが、家中に張り巡らされている電線からの電場は対処されておりません。

日本ではこの30年の間に使用電力量が6倍となり、家に張り巡らされる電線の量も増えています。
もちろん使用される電化製品も増えていますね。

電化製品だけでなく、電線からの影響も考えなければなりません。
磁場は距離の二乗に反比例する性質があります。ですので離れれば離れるほど影響は小さくなります。
電場はアースを取ることにより対処できます。
しかし電化製品からアースをとればよいという問題ではなく、家中の電線の対策も必要です。
それらをきちんと分けて、かつきちんとした知識の元、対処する必要があります。

またシールド電線については、費用も非常に高額な電線であるとともに、太さが10㎜程度もあり、90度に曲げるなどの施工が非常に難しい電線です。
元々は医療機器用の電線として開発されたと聞いています。
それを住宅で使用するには少々厳しいところがあります。また無理に90度などに曲げて使用することにより、発熱の恐れがあることも分かってきました。
それらのことを知らずに単に電場を軽減できることのみに焦点をおいて使用を勧めてよいのでしょうか?

また携帯電話などの高周波に対する課題につきましてはこれからも開発が進み、5G、6Gと進化していくことが予想されます。

中途半端な知識と技術で対処することは、中途半端な結果しかもたさないとは昨日お伝えしましたが、ぜひきちんとした知識の上で、きちんと怖がり、きちんと対処することの重要性を再度お伝えしたいと思います。


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