まず最初に【教えます】と上から目線をお詫びします。
教えます、といいますか、【お伝え出来ます】と表現したいところですが、タイトルでしたので少々インパクトのある書き方をしました。ご承知おきください。
さて、建築の専門家として「やらなきゃいいのになぁ」と思うことがあります。
お客様からのご要望の中にも、他の建築士の方の仕事でもそう思うことがあります。
お客様から直接ご要望いただいた場合は、ご要望の目的、なぜそのようなご要望をされたのか、理由をまずはお聞きします。
その上で「このようなデメリットが考えられる」ことを伝え、代替案などを提案させていただきます。
しかしどうしてもそのご要望をかなえたいと強く願う方には、私はその方のお家ですのでご要望をかなえる努力をします。
このような前提の上で聞いていただきたいことがひとつあります。
「やらなきゃいいのになぁ」という想いは
◇建築の専門家としてデメリットの方が大きいと思うため、もしも自分が住む場合、もしくは自分の大切な人が住むことを考えた際に心の底から「やめた方がよい」、「メリットよりもデメリットの方が大きい」と感じることがら。
◆工務店や建築士、ハウスメーカーが面倒くさいから「やめさせる理由を列挙する」
場合があると思います。
私は極力◇の場合のみ、お話しするようにしています。人間ですので◆もないわけではありません。しかし自分が面倒と思ったことでも最善を尽くす努力をしています。
ひとつの例としましては以前このblogでも書かせていただきましたが、30年前に新築した物件の増築工事。
この案件は完了検査を受けずに引き渡された物件で、かつ新築した後、ずさんな増築工事も行われていた物件でした。
建築士の立場からしますと非常にやっかいな物件です。
私の友人の建築士も知り合いの建築士も「やったことがない」という内容でした。
しかし建て主の熱意が強く感じられた案件だったため、まずは役所に事前調査に伺い、ある程度の道筋を考えた上で仕事の依頼を受け、時間はかかりましたがなんとか増築申請及び完了済み証を取得することができました。
この案件は詳しくは個人情報にも触れますのでここでは書きませんが、条例にも合致させなければならず、とても難しい内容でした。
この例からもご理解いただけると思いますが、◆自分が面倒くさいからやめさせるための内容ではないことをご理解ください。
まずは
【土地探し】について
【斜面地の土地】
・価格が安い物件が多いので、特に横浜市内や葉山町など人気のエリアなどで相談を受けることがあります。確かに眺望が楽しめるというメリットがありますが、単に価格が安いからという理由で相談を受ける場合は賛成できません。
と申しますのも基礎や擁壁に費用がかかるケースが多いため、結果的に建築費がかさむことになるためです。
イニシャルコスト(初期費用)を下げるために、土地の購入費用をさげたいという目的で斜面地の購入をお考えの方は、建築費用も含めた総予算でお考えになられることをおススメします。
土地価格が周辺の平均価格よりも安いという土地は、必ず「理由」があります。その理由を不動産屋さんに確認しましょう。
目的が眺望やその土地自体であり、基礎や擁壁に費用がかかったとしてもその土地に住みたいという場合はもちろん私は最善を尽くさせていただきます。
【接道条件等建築条件が厳しい土地】
・こちらも斜面地同様、土地価格が周辺相場よりも安い場合があります。
中には接道が条件を満たしていない物件もあります。時間はかかりますが方法はあります。
しかし基本的にはお勧めしません。
また接道条件は満たしていても、建築現場までの道路が大型車はもちろん中型車も入れない現場もあります。こちらは工事費がかさむこととなります。
鎌倉で実際に体験した案件では、生コン車はもちろんクレーン車も入ることができず、すべて手作業でコンクリートを打ち、柱や梁をくみ上げた現場もあります。
鎌倉の物件はこの土地に住みたいという建て主のとても強い想いから協力させていただきましたが、土地価格は割安でしたが建築費用は割高になる結果となりました。
【家づくり】について
【素材と納まり】
・これは各設計士や工務店、ハウスメーカーの考え方がありますので割愛します。
私が正解と思う素材と納まりをお知りになりたい方は個別にご連絡ください。
他社批判ではなく、こういう理由のため私はお勧めしない、という根拠をお伝えします。
・素材に関しましてはやはり視点の違いによるものと思います。
私はあくまで人工的な化学物質の影響、特に小さなお子様や女性の方への影響を考えた際に極力使いたくないと思っておりますが、新建材と呼ばれる人工的な化学物質が含まれた建材がほとんどの現在では、新建材を使うのが当たり前という家づくりがほとんどです。
【電磁波】について
・イニシャルコスト(初期費用)のために電磁波対策を諦められる方がおりますが、新築時でないと対応できない施工があります。
私は個人的に優先順位は高い部類の対策と思っております。
健康住宅のひとすまいくらし 新井
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ひと・すまい・くらし 一級建築設計事務所
新井 伸宏
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お役立ち情報ブログ https://blog.goo.ne.jp/hitosumai
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