建築士だからわかる〇〇教えます

有機野菜をつくっている農家さんのお話し-part7-


朝一番で連絡があり、今日、来れない??とのこと。
急きょ、準備をして自転車で向かいました(笑)

なんでもいつも手伝いに来てくれる方が、昨日、今日とお休みとのことでした。

今日は夏タイコウという大根を3000㎏収穫、洗い、箱詰めしました!疲れました(笑)
3000㎏ですよぉ(笑)。しかし今回はとても順調に生育が進んだとのことで、1本あたり2㎏、大きいものですと3㎏近い大根がゴロゴロ。
通常の大根ですと大きな大根は割れや腐れ、曲がりなどが発生しますが、さすが有機農業を長年続けてきた農家さん。
割れや腐れのない、またまっすぐな大根ばかりです(笑)

そのような中でしたが、今日はおもしろいお話をお聞きすることができました♪

戦後の農業指導では、種まきの段階でその野菜が必要とする栄養素を全て畑の土にまいておくことを指導されたそうです。

その野菜が必要とするリンやちっ素、カリウムなどの化学肥料を事前に土に混ぜておく。
学術的には理にかなっている話ですが、実は育ちがまちまちとなり、腐りや虫の被害がおこったそうです(あくまで私が師事している農家さんの体験談です)

その後、有機農業を目指し、いろいろと学ぶことで、今では種を撒くときには肥料などはまかないそうです。
これは既に土ができているためではありますが、種を撒いてからしばらくの間は「定限飢餓」状態を保つようにしているそうです。
そしてある一定の時期(農作物によりタイミングがあるそうです)になったら、必要な栄養素(有機肥料)を必要な分、与えるそうです。

そうしますと農作物は一斉に栄養素を吸収し、元気良く育ち、育ちも揃うそうです。

農家さん曰く、「赤ちゃんのときに栄養満点のステーキとかを与えないでしょう?いきなりステーキとか食べさせてしまったらおなか壊しちゃう。まずはゆっくり育てることが大切。
それとおなかが空いているときに食べ物をもらえたら、みんな一生懸命に食べるでしょう?それと同じように少し飢餓状態にさせて、必要なときに必要なだけ栄養素を与えるんだよ」
とのこと。
なるほど、、、。しかしこのやり方ですと、必要なときに雨がきちんと降ってくれないと農作物も必要な栄養素を吸収することができない、と付け加えておりました。
その塩梅が難しいそうです。今年は必要なときに必要な栄養素を与えたところ、すぐに雨が降ってくれたので、予想通りの農作物が採れた、と嬉しそうに仰っておりました。

それと連作障害について、イントロダクションがありましたが、詳しくは次回お聞きしたいと思っております。

私の設計する家には、できれば75㎡程度の畑をつくっていただきたとお話ししております。これはイギリスのアーバンパーマカルチャーの考え方のひとつで、4人家族が1年間必要な野菜を確保できるという考え方です。もちろんイギリスと日本では気温や湿度、野菜の種類も違いますので、そのまま取り入れることはできませんが、自分たちで食べる野菜が確保できれば、これほど安心できることはないと思うのです。食べ物がある安心感。これはこれからはとても大切な要素だと思います。みなさまの家づくりに取り入れてはいかがでしょう?

ひと・すまい・くらし
 新井 伸宏


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