【越境】小説のタイトルのようですね。
越境ときいて想像しやすいものに隣地からの樹木(竹木)の枝や根があります。
民法233条には『竹木の枝の切除及び根の切取り』という規定があります。
そもそも民法とは私人間の基本法ですが、民法233条には簡単に言いますと、越境してきた枝は所有者に伐らせることができる(つまり自分で伐ってはだめよ、ということですね)。反対に越境してきた根は伐ってもよいとあります。しかしこの民法も年々改正されており、233条も令和5年4月1日に改正されております。
原則は従来通り竹木の所有者に切除を求めるとしていますが、催促しても越境した枝が切除されない場合や竹木の所有者が分からない場合等には竹木の枝を切除してもよいという解釈になったようです。
しかし安易に伐ってしまって不法行為として訴えられることもありますので慎重に対処することが大切です。
前置きが長くなってしまいました。実は今回、私が【越境】というタイトルでお伝えしたい内容は、従来の竹木の話ではありません。
【お隣からの柔軟剤の香り】
【エコキュートの低周波音】
などにおいや音も越境の課題があるのではないでしょうか?ということです。
においに関してはごみのニオイもあるでしょう。歩きたばこのにおいもそうでしょう。
音についてはマンションの上階の音などもよく言われますが、音楽の音、友人と楽しむ声、中には除夜の鐘の音なども騒音問題という記事を見かけました。目に見えない電磁波なども越境の課題もあるでしょう。
もっと大きな視点からしましたら、PM2.5や黄砂なども国を超えて越境してくる課題ですね。
私がお伝えしたいことは、
【あなたのお使いになっている柔軟剤のにおいなどで体調を崩される方もいる】
【あなたの家から出ている電磁波で体調を崩される方もいる】
ということです。
私はこの香りはよい香りと思っているけれど、もしかしたらこの香りで体調を崩すひともいるかもしれない、と想像力を働かせてみる、
私はこの音楽はとても好きだけどうるさいと感じるひとがいるかもしれないと想像力を働かせてみることが大切と思うのです。
私は化学物質過敏症の方や電磁波過敏の方とお会いする機会、お話しさせていただく機会が多いです。
ですのでシャンプーや洗濯洗剤はナチュラルなものを使用するように心がけております。
みんながみんな、そうしましょう、と言っているのではありません。
自分が好きなにおい、好きな音、好きな食べ物は好きなようにつけたり、聞いたり、食べたりでよいと思います。
ただたくさん人が集まる場所に行く際に柔軟剤のにおいが苦手なひともいるかもしれないと想像力を働かせたり、自然系のお店に行く際にはケミカルなにおいのする服や香水はつけていかないようにする、など臨機応変に対応すればよいと思います。
しかし一方でマイクロカプセルなどの入った柔軟剤や洗剤で体調を崩される方が実際におられること、そしてとても苦しんでおられることをご理解いただければ幸いです。たばこの香りも同じです。お会いする際にタバコを吸っていなければ大丈夫だろう、と考える方がおりますが、たばこのにおいは口から皮膚から洋服からしみだしています。
いろいろな越境。とくに目に見えないニオイや音、化学物質や電磁波などは知らず知らずのうちに越境してしまっているのが現状です。
私はそのような中でも争うことは反対です。みんながお互いのことを、隣人を想う心を大切にすればきっとよいように変わっていくのではないでしょうか?
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