ハーバードサンデル第1回 続き 2012年8月13日 晴れ 月曜日

まとめ

Consequentialist moral reasoning (結果重視で物事を考える)

Categorical moral reasoning（定言的に考える、動機を重視して考える）

定言的…哲学で仮定・条件を設けず、無条件に主張するさま　訳ｐ２０

 

質問1

あなたは路面電車の運転手

線路の先には5人の労働者　左によけると待避線　そこには１人の労働者

ブレーキは利かない。１人を轢くか５人を轢くか？

 

質問２

あなたは傍観者。下に電車が走っている。あなたは橋の上から見ている。電車はまた暴走している。電車の先には５人の労働者。あなたの隣には太った男がいる。あなたはどうする？　太った男を突き落とせば、太った男を犠牲にする代わりに５人の命は助けられる。それかなにもせずそのまま、５人を轢かせるか？

 

ここで学生の反応を見る。質問１では結果重視、多くの人は１人を轢くほうを選ぶ。

ところが質問２では多くの人は、太った男を押さない、動機重視。ここに矛盾がある。

 

サンデル：What became of the principle?

 

Man Student3: Second case, you have to take an active choice.

 

Andrew (one of the students): First case, the people must die not because of your action but of the train. To push the fat man is actual act of murder, but the runaway train is not what you choose.

 

Woman Student2: I don’t think that’s a good reason because you choose to, its, either way you have to choose who dies because you choose to turn and kill the person. So either way you’re making a choice. (どっちにしてもしぬ人を選ばなければならないのは同じです。ハンドルを切って１人を殺すのも自分の意思によるものだし、太った男を突き落とすのも自分の意思による行為です)

 

Andrew: I’m not sure about this case. It just still seems kind of different, the act of pushing someone and killing him. You are actually killing him yourself.

 

Sandel: You’re pushing him with your own hands.

 

Andrew: in the first case, you’re involved directly with the situation. In the second one you’re an onlooker(傍観者) as well. So you have the choice of becoming involved or not by pushing the fat man. (最初のケースでは初めから当事者だけど、このケースでは傍観者なわけで、男を落として初めて当事者となるわけです。)

 

Sandel:オーケー。

ここで別のケースを考えよう。君は医者だ。そこへ６人の患者がやってくる。

うち五人は中程度の怪我、１人は重傷だ。

重傷患者に一日かけると、この人は助かるが、ほかの五人は死ぬ。

ほかの五人を治療すれば五人は助かるが、その間に重傷の１人は死ぬ。

質問３：どうするか？

質問４：君は移植医。五人の患者。それぞれ心臓、肺、腎臓、肝臓を必要としている。最後の一人はすい臓だ。ドナーはいない。君は五人の死を目前にしている。

そのとき君は隣の部屋に１人の健康な男がいるのを思い出す。

 

彼から５つの臓器を抜き取れば、その人は死ぬが、５人を助けられる。

自分ならどうする？？

 

一回切ります。2012年8月13日月曜お昼